研究領域 | 分子合成オンデマンドを実現するハイブリッド触媒系の創製 |
研究課題/領域番号 |
20H04816
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 岡山大学 (2021) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
三浦 智也 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (10378804)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ドミノ触媒反応 / 二重結合異性化反応 / ホモアリルアルコール / 不斉アリルホウ素化反応 / 末端アルキン |
研究開始時の研究の概要 |
生体内のような複数の酵素が関与する多触媒反応では、可逆反応と不可逆反応が組み合わさり、一つの反応経路が構築されています。本研究では、生体内システムの利点を有機合成に取り入れて、可逆反応と不可逆反応を組み合わせたドミノ触媒反応の創出と応用展開を目指します。すなわち、入手容易な末端アルキンなどから簡便に調製される不飽和有機ホウ素化合物を用いて、遷移金属触媒による可逆反応(異性化反応)と有機触媒による不可逆反応(不斉アリル化反応)を重奏的に活用したドミノ触媒反応により、ホモアリルアルコールの立体選択的合成を行います。これにより、汎用性の高い方法論を有機合成化学分野に提示することになると考えています
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研究実績の概要 |
i) 筆者は末端アルキンからデルタ位にボリル基が置換した(E)体のanti-ホモアリルアルコールをエナンチオ選択的に合成する方法(ドミノ触媒反応)を開発している。この反応の応用展開として、強力な抗癌活性を示す海洋産マクロライド(-)-Dictyostatinの全合成研究を行なったところ、これまでの最適条件では、エナンチオ選択性に難があることがわかった。そこでキラルリン酸触媒を様々検討したが、エナンチオ選択性は向上しなかった。
ii) 3-クロロ-1-ボリルプロパ-1-エンの二重結合異性化反応をイリジウム触媒を用いて検討したところ、反応機構的に稀な1,3-クロロ移動が進行し、エネルギー的に不利なα位にクロロ基を持つアリルホウ素化試薬(3-クロロ-1-ボリルプロパ-2-エン)が、平衡的にごく少量生成することを見出しました。そこで、あらかじめ反応系中にアルデヒドを加えておいたところ、デルタ位(オレフィン上)にクロロ基(Z体)が置換したホモアリルアルコールが得られた。
iii) Carretero(西)の報告(OL 2013, 15, 2054)に従い、SO2Py基を利用して末端アルキンから2-ボリルペンタ-1,4-ジエンを合成した。ついで、これを出発原料に用いてホモアレニルアルコールの不斉合成を試みた。しかし、期待していたような二重結合の異性化反応は進行せず、目的の生成物は得られなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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