研究領域 | 進化の制約と方向性 ~微生物から多細胞生物までを貫く表現型進化原理の解明~ |
研究課題/領域番号 |
20H04857
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高橋 佑磨 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (00707622)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 進化 / ショウジョウバエ / 発生揺らぎ / 進化の方向性 / 翅 / 大進化 / 表現型可塑性 / 進化の制約 |
研究開始時の研究の概要 |
急速な環境変化や適応進化が起きていると考えられている都市とその周辺の非都市部を舞台に、複数集団に由来するショウジョウバエ類の複数の単雌系統を用いて、多次元形質空間において、可塑的変異の形質間共分散(E)と遺伝的変異の形質間共分散(G)、地域集団間の形質間共分散(Local population divergence matrix, L)を定量し、さらにそれらと種間での形質間共分散(D)の関係を検証することで、 遺伝的制約における環境分散の役割を明らかにする 。
|
研究実績の概要 |
表現型変異は、生命現象のさまざまな階層で観測される。比較的大きなスケールであれば、種間変異といった系統進化や大進化スケールでの表現型変異を認識できる。少しスケールを下げると集団内における遺伝的な差異に由来する表現型変異(Standing variation)を認識することができる。また、同じ遺伝的な背景をもっていたとしても、環境に誘導されて出現する表現型変異(表現型可塑性)や発生過程で生じるランダムな表現型変異(発生ノイズ)も存在する。一方で、いずれの階層で生じる変異においても無数の形質に変異が見られる。このとき、多次元形質空間上で各形質の表現型をプロットすると、表現型のばらつきが大きくなる形質(群)とばらつきが小さい形質(群)が存在する。そのようなばらつき方の方向性(ベクトル)は、当該空間上の第一主成分として評価できることができる。これまでに、各階層で観察されるベクトルを網羅的に比較した研究はなく、階層間の表現型変異の関係はほとんどわかっていない。そこで本研究では、ショウジョウバエ属昆虫の翅の形態に着目し、各階層における表現型変異のパターンを共通の方法で評価・比較することを目的とした。系統進化や大進化スケールにおける表現型のばらつきが最大になるベクトル(変異最大ベクトル)をdmax、Standing variationにおける変異最大ベクトルをgmax、環境に誘導されて生じる変異における変異最大ベクトルをemax、発生ノイズによって生じる変異における変異最大ベクトルをfmaxと定義し、それぞれのベクトルを定量・比較したところ、dmaxとgmax、emaxは互いによく似たベクトルであった(互いの変異最大ベクトルがなす角が10°未満)。一方で、fmaxはこれらとは異なるベクトルであることがわかった。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|