研究領域 | 細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読 |
研究課題/領域番号 |
20H04900
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 伸一郎 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (90361625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 樹状細胞 / Rab7a / エンドソーム / Toll-like receptor / 2型自己免疫性肝炎 / 原発性胆汁性胆管炎 / 電子顕微鏡によるトポロジー解析 / エンドソーム成熟異常 / ライソソーム / 核酸認識Toll-like receptor / 低分子量G蛋白質 / Arl8bゾーン / Rab7aゾーン / Toll-like Receptor / 電子顕微鏡 / 抗原提示 / 応答ゾーン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、蛋白質分解への経路としての認識が強いエンドソーム・ライソソームが機能的なゾーンに分かれていて、それぞれのゾーンの働きにより免疫反応に重要な役割を果たしているということを証明するものである。エンドソーム・ライソソームで機能する核酸認識TLRはTLR3がRab7aのゾーンに存在し、TLR7がArl8bのゾーンに存在することを我々は報告してきた。このようにそれぞれ異なる低分子量G蛋白質によって、全く異なる機能的なゾーンに分かれている可能性があり、そのことを証明することに加えて、ゾーン構成成分や選別輸送機構を詳細に解析することでオルガネラゾーンの学問的領域の発展に大きく貢献する。
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研究実績の概要 |
樹状細胞は免疫反応の中心的な役割を果たしている。核酸認識Toll-like receptor (TLR)は病原体の2本鎖RNAを認識するTLR3や1本鎖RNAを認識するTLR7などが存在する。我々は今までにTLR3はRab7a、TLR7はArl8bによって制御されていることを報告してきた。Rab7aはエンドソーム成熟に関与する為、エンドソーム成熟によって制御されている抗原提示機構にも影響が出ると考え樹状細胞特異的Rab7a欠損マウスを作製した。その樹状細胞を電子顕微鏡で観察するとエンドソームは巨大化していた。マウスは2型自己免疫性肝炎(AIH)と原発性胆汁性胆管炎(PBC)を発症した。その為肝臓に浸潤している細胞を検討したところCD8T細胞が強く活性化して細胞傷害性T細胞に分化していた。Rab7a欠損樹状細胞はCD8 T細胞を活性化するクロスプレゼンテーションが著しく増強しており、Rab7aに会合してVPS34を抑制する機構が無くなったためエンドソームが巨大化してクロスプレゼンテーションが増強したものと推測された。そのためVPS34の阻害剤を加えたところエンドソームの巨大化は無くなり、クロスプレゼンテーションも著しく減少した。肝臓内ではγδ T細胞が強く活性化していたことから、αβT細胞KO γδ細胞KO樹状細胞特異的Rab7a欠損マウスを作製した。すると30週齢において2型AIHとPBCの発症は全く認められなかった。本研究によりαβT細胞は主に2型AIHの発症に関与し、γδT細胞は主にPBCの発症に関与していることが明らかになった。またエンドソームの融合の機構についてはあまり解明されていないため、エンドソーム同士の融合を電子顕微鏡を用いてトポロジー解析を行った。すると初期エンドソームが中間期エンドソームに入り込んで融合する像が観察され、今後新発見が期待できる結果を得た。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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