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脂質交換輸送ゾーンの形成機構と生理機能の解明

公募研究

研究領域細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読
研究課題/領域番号 20H04901
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関新潟大学

研究代表者

中津 史  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50360607)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワードエンドソーム / イノシトールリン脂質 / ホスファチジルセリン / オキシステロール結合タンパク質 / 膜接触部位 / 脂質交換輸送 / PI4P / メンブレンコンタクト
研究開始時の研究の概要

オキシステロール結合タンパク質群は、オルガネラ膜接触部位において異なる2つの脂質を交換輸送する。このとき、交換輸送の場、すなわち“脂質交換輸送ゾーン”の形成がどのように維持されるのか、は不明である。また、オキシステロール結合タンパク質群の生理機能はほとんど解明されていない。本研究では、膜接触部位による脂質交換輸送制御機構において重要な役割を担うPI4P合成酵素の機能制御機構の解析を通して、脂質交換輸送ゾーン制御メカニズムとその生理機能を解明することを目的とする。

研究実績の概要

前年度に引き続き小胞体とエンドソーム間に形成されるメンブレンコンタクトに着目して解析を進めた。小胞体―エンドソームコンタクトに局在するオキシステロール結合タンパク質群による脂質交換輸送機構の解析を行った。まず、リガンドとなる脂質種を決定するため、動物細胞から脂質輸送ドメインを精製し、これを質量分析により解析したところ、PI4Pとホスファチジルセリンがリガンドとなることを見出した。そこでin vitroにおける脂質輸送能をリポソームを用いた脂質輸送アッセイ系により詳細に検討したところ、PI4Pとホスファチジルセリンを交換輸送する活性を有することが判明した。そこで、培養細胞における脂質輸送能とその生理機能を検討した。ラパマイシンによるFKBP-FRBシステムを用いて急速に小胞体―エンドソームコンタクト形成を誘導すると、エンドソームのPI4Pレベルが減少し、ホスファチジルセリンは逆に増加したことから、小胞体―エンドソームコンタクトにおいてオキシステロール結合タンパク質は脂質を交換輸送する活性を有することが判明した。ノックアウト細胞を用いたさらなる解析から、オキシステロール結合タンパク質群の機能喪失は確かにエンドソームにおけるPI4Pおよびホスファチジルセリンレベルに異常をきたすこと、これによりホスファチジルセリン依存的にエンドソームに局在するタンパク質の局在が損なわれること、そしてその結果、エンドソーム膜の分裂が遅延し、エンドソームからトランスゴルジ網への逆行輸送が正常に機能しないことなどが判明した。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] PI4P/PS countertransport by ORP10 at ER–endosome membrane contact sites regulates endosome fission2022

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki A, Sakai A, Nakanishi H, Hasegawa J, Taguchi T, Sasaki J, Arai H, Sasaki T, Igarashi M, Nakatsu F
    • 雑誌名

      J Cell Biol

      巻: 221 号: 1 ページ: 1-19

    • DOI

      10.1083/jcb.202103141

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Functions of Oxysterol-Binding Proteins at Membrane Contact Sites and Their Control by Phosphoinositide Metabolism2021

    • 著者名/発表者名
      Nakatsu Fubito、Kawasaki Asami
    • 雑誌名

      Frontiers in Cell and Developmental Biology

      巻: 9 ページ: 1-18

    • DOI

      10.3389/fcell.2021.664788

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Protein-recruiting synthetic molecules targeting the Golgi surface2020

    • 著者名/発表者名
      Sawada Shunsuke、Nakamura Akinobu、Yoshii Tatsuyuki、Kuwata Keiko、Nakatsu Fubito、Tsukiji Shinya
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      巻: 56 号: 98 ページ: 15422-15425

    • DOI

      10.1039/d0cc06908f

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] イノシトールリン脂質・PI4Pによるメンブレンコンタクトを介した脂質交換輸送制御2021

    • 著者名/発表者名
      中津 史
    • 学会等名
      第43回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] イノシトールリン脂質・PI4Pが駆動する脂質対向輸送システム2020

    • 著者名/発表者名
      中津 史
    • 学会等名
      第62回 日本脂質生化学会プレシンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Phosphoinositide-driven lipid countertransport at membrane contacts2020

    • 著者名/発表者名
      Fubito Nakatsu
    • 学会等名
      第72回細胞生物学会大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 小胞体-エンドソーム膜接触部位における脂質交換輸送の生理機能2020

    • 著者名/発表者名
      河嵜麻実、中津 史
    • 学会等名
      第93回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] イノシトールリン脂質が駆動する脂質交換輸送システム2020

    • 著者名/発表者名
      中津 史
    • 学会等名
      第43回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2022-12-28  

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