研究領域 | 細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読 |
研究課題/領域番号 |
20H04904
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中山 和久 京都大学, 薬学研究科, 教授 (40192679)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 繊毛 / タンパク質複合体 / トランジションゾーン / 繊毛病 / 繊毛内タンパク質輸送 / タンパク質間相互作用 / CRISPR/CAS9システム / トランジション・ゾーン / CRISPR/Cas9システム |
研究開始時の研究の概要 |
繊毛の基部に存在するトランジション・ゾーン(Transition Zone: TZ)は、繊毛内と細胞質を隔てる拡散障壁として機能し、繊毛へのタンパク質の選択的な出入りを制御する。本研究では、特定のタンパク質だけを選択的に通過させるTZに関して、TZ 構成タンパク質間の相互作用解析によるTZ 構築様式、およびTZ 構成タンパク質のKO 細胞や繊毛病型変異を有するノックイン(KI)細胞におけるTZ 構築の破綻機構を明らかにすることにより、繊毛病発症の分子基盤の解明を目指す。
|
研究実績の概要 |
様々な繊毛病で見られる突然変異に関して、これらの変異によってどのようなタンパク質間相互作用が異常になるのかを明らかにし、繊毛タンパク質がトランジションゾーン(TZ)を通過する機構がどのように異常になるのかを解明することによって、繊毛病発症の分子基盤に迫った。 ① 繊毛膜に局在するホスホイノシチド5-ホスファターゼであるINPP5Eが、低分子量GTPaseのARL13BとARL3の調節下で、どのようにしてTZを超えて繊毛膜に局在するようになり、繊毛膜に保持されるのかのメカニズムを明らかにした。 ② 骨格形成異常を伴う繊毛病に関連して、繊毛内逆行輸送を媒介するIFT-A複合体のサブユニットIFT144、および繊毛内逆行輸送のモーターであるダイニン2複合体のサブユニットDYNC2LI1の変異に起因する繊毛病の分子レベル、および細胞レベルでの基盤を明らかにした。特に、これらの変異によって、IFT装置がTZを超えて繊毛から排出されなくなることを示した。 ③ 網膜変性、多指症、嚢胞腎、病的肥満などを伴う繊毛病であるバルデー・ビードル症候群(BBS)に関連して、繊毛内順行輸送を媒介するIFT-B複合体のサブユニットであるIFT27/BBS19およびIFT74/BBS22の変異に起因する分子レベル、および細胞レベルでの異常の基盤を明らかにした。特に、BBSに見られる変異によって、繊毛に局在するGPCRのTZを超える繊毛からの排出が障害されることを証明した。 ④ 繊毛先端でのIFT装置の順行輸送から逆行輸送への方向転換を調節するキナーゼICK/CILK1がIFT-B複合体に結合して先端へと運ばれるメカニズムを明らかにするとともに、ICK/CILK1をリン酸化することによって方向転換に関わる別のキナーゼCCRK/CDK20による方向転換の調節機構も明らかにした。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|