研究領域 | 性スペクトラム - 連続する表現型としての雌雄 |
研究課題/領域番号 |
20H04925
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 (2021) 岡山大学 (2020) |
研究代表者 |
竹内 秀明 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (00376534)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | オキシトシン / シングルセルトランスクリプトーム / 配偶者選択 / ソーシャルビジョン / Tet-ONシステム |
研究開始時の研究の概要 |
これまでにオキシトシンシステムに関わる遺伝子変異体を作成して行動解析を行った結果、これらの遺伝子を欠損すると、メスは異性の好みを失うことがわかった。一方でオスは同じ水槽で育った「親密なメス」に対する異常な好みを持つことを見出した。よってメダカにおいてオキシトシンはメスとオスで逆の効果を持つことを発見した。さらに網羅的遺伝子発現の結果、オキシトシンシステムの候補標的分子として、C1q複合体を構成する3つのサブユニット鎖を同定した。そこで本研究では脳発達期にオキシトシンシステムがC1qを活性化し、シナプスの刈り込みを介して神経ネットワークの性差を創出する可能性を検証する。
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研究実績の概要 |
メダカにおいてはオキシトシンシステムは配偶戦略の性差が発現するために必須のシステムであり(Yokoi et al 2020 PNAS)、オキシトシンシステムの標的ニューロンの性差を解明すれば、配偶戦略の性差を生み出す分子神経基盤を解明できる可能性がある。本研究ではオキシトシンシステムの標的ニューロン(oxtr1 発現ニューロン)に性差があることを検証することを目的として、 oxtr1 発現ニューロンが存在する終脳/視さく前野と視蓋において scRNA-seq(シングルセルトランスクリプトーム)を行なった。研究開始当初、魚類ではゼブラフィッシュ稚魚でscRNA-seqが実施されているが (Nat Biotechnol 2018) 、成魚脳でscRNA-seqを実施された例がなかった。そこで、本研究ではまずメダカ成体脳を用いて、scRNA-seqの実験系構築を行った。メダカ終脳と視蓋を用いて細胞分離条件の検討を行い、最終的に、メダカ終脳メスから 4,786 細胞を回収し、 1 細胞あたり、 79,738 リード/cell、1,040 遺伝子/cell, 2,198UMI/cell のデータを取得できた。過去のゼブラフィッシュ幼魚の全脳 を用いた報告と比較して、メダカ成魚脳でscRNA-seqの実験系の確立に成功したと判断した。また終脳はクラスタリング解析から 14 種類に分類できることがわかり、oxtr1 発現ニューロンを含む細胞腫を同定した。次に、終脳/視さく前野と視蓋を対象にオスとメスのシングルセルトランスクリプトームを実施した。それぞれの組織から分離した細胞を 10X Genomics Chromium により、分取、バーコーディング、ライブラリー作製することに成功したが、現在、次世代シークエンサーを用いてシーケンスを実施中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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