研究領域 | 性スペクトラム - 連続する表現型としての雌雄 |
研究課題/領域番号 |
20H04931
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
紙谷 聡英 東海大学, 医学部, 准教授 (30321904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 肝機能 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 性差 / 肝臓 / Bcl6 / 肝疾患 / 脂質代謝 / 薬物代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
食事の欧米化や運動不足によるメタボリックシンドロームとして、肝臓に過剰な脂肪が蓄積する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に伴う肝癌などが増加しています。また肝臓の機能には性差があり、例えば薬物代謝酵素群の発現は男女で異なります。NASHや肝癌の発症・病態の性差も報告されています。 私たちは肝機能調節因子の網羅的探索からBcl6遺伝子が肝臓の性差の維持に重要なことを見出しました。Bcl6を肝臓で欠損したオスマウスは、肝臓の遺伝子発現などがメスに近い状態に変化します。そこで本研究では、肝臓の性差を生み出すBcl6下流の分子メカニズムを解明し、それらを利用した肝疾患治療法の開発を目指します。
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研究実績の概要 |
肝臓は生体のホメオスタシスなどを制御する重要器官であり、その機能(薬物代謝や脂肪酸代謝など)には性差があることが知られている。我々は肝機能制御に関わる転写因子Bcl6の肝特異的欠損マウスの解析から、Bcl6が肝機能性差の重要な制御因子であることを明らかにしている。そこで、本研究ではBcl6の下流因子がどのように肝機能の性差に関与するのか、特に肝機能に単純な男女差だけでなく、その中間的なスペクトラムが見られるのか解析するとともに、肝性差と肝疾患との病態を明らかにすることを目的とした。 Bcl6肝特異的欠損マウスやオス、メス野生型マウス肝臓間での網羅的発現比較の結果から、Bcl6下流で肝性差を制御する可能性のある転写調節因子群を複数同定した。その一つであるCux2は以前の研究で肝性差に関係することが報告されていた。そこでCux2ノックアウトマウスを作製し解析した結果、一部の肝性差遺伝子のわずかな発現変化が解析されたのみであった。そこで、アデノ随伴ウイルスを用いてゲノム編集酵素Cas9を肝特異的に発現誘導することで、in vivoで迅速に多重遺伝子欠損を誘導可能な系を構築した。これを用いた、Bcl6下流の転写調節因子を複数同時に欠損させたマウスを作製した。その結果、Cux2を含む複数の因子の欠損を誘導することで、肝機能の性差がスペクトラム状に変化することを見出し、Bcl6下流の肝性差制御因子を同定できた。そこで、これらの変化と肝疾患(非アルコール性脂肪肝炎)との関連について解析を行っている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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