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比較オミックス解析による霊長類の発声行動と音声コミュニケーションの遺伝基盤の解明

公募研究

研究領域共創的コミュニケーションのための言語進化学
研究課題/領域番号 20H04987
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関北海道大学

研究代表者

早川 卓志  北海道大学, 地球環境科学研究院, 助教 (00758493)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード霊長類 / テナガザル / ニホンザル / 発声行動 / 音声コミュニケーション / 歌 / オミックス / トランスクリプトーム / オミックス解析 / 遺伝子発現 / 次世代シークエンサー
研究開始時の研究の概要

非ヒト霊長類と、ヒトを大きく分かつ特徴のひとつが、高度な音声言語によるコミュニケーションである。ヒトは音声言語によって互いの意図を共有し、高度なコミュニケーションを成立させることができる。本研究では、非ヒト霊長類の中でも特徴的な音声コミュニケーションをおこなうテナガザルにおいて、その脳で発現している遺伝子を次世代シークエンシングの手法で網羅的に解析する。発声行動と音声コミュニケーションに関係すると考えられる遺伝子の発現プロファイルを解析し、ヒトの音声言語進化につながる遺伝基盤の解明に取り組む。

研究実績の概要

多様なオミックス解析(ゲノム、エクソーム、トランスクリプトームなど)の手法を駆使して、霊長類の発声行動と音声コミュニケ―ションについて、生態・行動のレベルから、分子神経のレベルまでつなぎたいとう展望を持って、本研究計画に取り組んだ。ほとんどの霊長類が構造化された音節・音声の組合せによる音声コミュニケーションをするが、ヒトでいうところの「歌」と呼べるレベルまで昇華された霊長類は少なく、その代表が熱帯アジアの森林に生息するテナガザル類である。それぞれの種に特異的な歌(ソロやデュエット)が知られており、その遺伝的基盤を探るべく、国内動物園で亡くなったシロテテナガザル複数個体の剖検時に採取された脳から、発声や音声コミュニケーションに関連すると思われる脳領域を分取し、RNAseqの手法で網羅的な遺伝子発現解析をおこなった。採材にはナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)の大型類人猿情報ネットワーク(GAIN)の支援を受けた。複数領域の比較RNA解析から、発声行動と音声コミュニケ―ションに関連すると思われる脳領域において特異的に発現量が増減している遺伝子候補群を検出することができた。また、本邦の固有霊長類であるニホンザルでは、歌と呼べるような複雑な音声はないものの、クーコールと呼ばれる長距離音声で、群れ内の個体間コミュニケーションをしている。餌付け群である地獄谷野猿公苑や、飼育群である函館市熱帯植物園のニホンザルでの行動観察をおこない、こうしたクーコールに関連する行動特徴についての調査に着手した。COVID-19による行動制限の影響を受けて、霊長類の動物園や生息地に出向いての調査が限られたが、機会的な剖検個体における脳からのオミックス解析や、分子神経のデータを行動・生態の分析と組み合わせる研究基盤が整った。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] University of Copenhagen(デンマーク)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [国際共同研究] 中国科学院昆明動物学研究所(中国)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [国際共同研究] Bogor Agricultural University(インドネシア)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] Initiation of the Primate Genome Project2022

    • 著者名/発表者名
      Wu DD, Qi XG, Yu L, Li M, Liu ZJ, Yoder AD, Roos C, Hayakawa T, Rogers J, Marques-Bonet T, Su B, Yao YG, Zhang YP, Zhang G
    • 雑誌名

      Zoological Research

      巻: 43 号: 2 ページ: 147-149

    • DOI

      10.24272/j.issn.2095-8137.2022.001

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Early origin of sweet perception in the songbird radiation2021

    • 著者名/発表者名
      Toda Yasuka、Ko Meng-Ching、Liang Qiaoyi、Miller Eliot T.、Rico-Guevara Alejandro、Nakagita Tomoya、Sakakibara Ayano、Uemura Kana、Sackton Timothy、Hayakawa Takashi、Sin Simon Yung Wa、Ishimaru Yoshiro、Misaka Takumi、Oteiza Pablo、Crall James、Edwards Scott V.、Buttemer William、Matsumura Shuichi、Baldwin Maude W.
    • 雑誌名

      Science

      巻: 373 号: 6551 ページ: 226-231

    • DOI

      10.1126/science.abf6505

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Evolution of the primate glutamate taste sensor from a nucleotide sensor2021

    • 著者名/発表者名
      Toda Yasuka、Hayakawa Takashi、Itoigawa Akihiro、Kurihara Yosuke、Nakagita Tomoya、Hayashi Masahiro、Ashino Ryuichi、Melin Amanda D.、Ishimaru Yoshiro、Kawamura Shoji、Imai Hiroo、Misaka Takumi
    • 雑誌名

      Current Biology

      巻: 31 号: 20 ページ: 4641-4649

    • DOI

      10.1016/j.cub.2021.08.002

    • NAID

      120007166025

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 動物園由来試料を用いた霊長類のゲノム・トランスクリプトーム解析2022

    • 著者名/発表者名
      早川卓志
    • 学会等名
      第50回ホミニゼーション研究会「人類進化と遺伝子」
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Gene Expression Analysis in a Hylobates lar Brain: Toward the Elucidation of the Molecular Mechanism of Song2020

    • 著者名/発表者名
      Hana Goto, Takao Oishi , Yasuhiro Go, Takashi Hayakawa
    • 学会等名
      The 15th International Symposium on Primatology and Wildlife Science
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] シロテテナガザルにおける脳領域の遺伝子発現解析~歌の分子メカニズム解明に向けて~2020

    • 著者名/発表者名
      五藤花, 大石高生, 郷康広, 早川卓志
    • 学会等名
      第65回プリマーテス研究会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 北海道大学 大学院地球環境科学研究院 環境生物科学部門 生態遺伝学分野 早川研究室

    • URL

      https://noah.ees.hokudai.ac.jp/hayakawa/index.html

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [備考] 早川研究室

    • URL

      https://noah.ees.hokudai.ac.jp/hayakawa/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2022-12-28  

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