研究領域 | 共創的コミュニケーションのための言語進化学 |
研究課題/領域番号 |
20H05009
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山本 淳一 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (60202389)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | コミュニケーション / 自閉スペクトラム症 / 模倣 / オンライン発達行動支援 / 対人相互作用 / 意図共有 / 階層 / 日常生活 / 共創コミュニケーション / 発達支援 / 自閉スペクトラム障害 / 遠隔地支援 / 応用行動分析 / 意図理解 / 言語発達 / オンライン行動発達支援 / 共創 / 共創的コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、自閉症児が、対人相互作用の中から言語の「機能(意図理解)」と「構造(階層)」を拡張していく過程を、介入研究という手法を用いて明らかにするものである。自閉症児が身ぶりを使いながら言語を獲得してゆく過程、および聞き手と話し手の役割を交互交替しながら「言語理解・表出」、「教える行動・教えられる行動」、「相互的視点取得行動」を獲得していく過程を、臨床実験手法である「単一事例研究計画法」を用いて、定量評価しながら総合的に明らかにする。このことで、予防科学、支援科学という新たな学術領域を構築し、「共創言語進化学」の臨床分野としての「共創言語支援科学」構築に寄与する。
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研究実績の概要 |
2021年度は、コミュニケーション発達支援に関する研究成果の解析を発展させ、論文として出版した。自閉症幼児について、随伴模倣プログラムが動作・操作・音声の発達および対人相互作用を促進することを明らかにした(Ishizuka & Yamamoto,2021)。自閉症児の音声模倣を促すには、支援者が発声・発話の機会設定を行った上で、表出された発声・発話や音声模倣に対して随伴模倣を行う手続きが有効であることを示した(石塚・山本,2021)。模倣に関しては、時間当たりの模倣機会数を増やすことで模倣と対人相互作用が促進されることを明らかにした(韓・山本,in press)。 学齢期の自閉症児に対して、オンライン発達行動支援のプラットホームを構築し、大人と子ども、ならびに、子どもどうしの対人相互作用を促進する条件を明らかにし、学術誌への掲載、および学会発表を行った。現実的な社会的場面を設定した社会スキル訓練プログラムを作成し、支援を行った。その結果、「文脈を読み取る」「相手に教える」などの共創的コミュニケーションが獲得された(東・富樫・大森・山本,2021)。 オンライン行動発達支援法のパラダイムを発展させ、自閉症児2名の言語的相互作用を分析した。時間当たりの相互作用の回数(ターン数)を意図共有の指標に、終助詞などを含んで叙述全体を制御する文を階層性の指標とした。その結果、日常生活の経験について共通のテーマを設定すること、課題のはじめにのみ、支援者が双方の注意を引き、教示を出し、その後、フェイドアウトして、2名の自発的相互作用を促進することが有効であった(西山・東・山本,2021)。 これまでの一連の研究によって、自閉スペクトラム症児が、対人相互作用の中から共創的コミュニケーションの機能(意図理解)と構造(階層)を獲得し、拡張し、機能化させていく過程が明らかになった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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