研究領域 | 光合成分子機構の学理解明と時空間制御による革新的光ー物質変換系の創製 |
研究課題/領域番号 |
20H05086
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
大友 征宇 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (10213612)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 光合成 / 電子伝達 / 光電変換 |
研究開始時の研究の概要 |
天然光合成の初期過程は集光、光電変換と電子移動間の連係プレイである。本研究では光捕集・電荷分離・電子伝達の3機能を併せもつ超分子複合体の共結晶化と構造解析を行い、これらの複合体間において機能調節を司る相互作用の構造基盤の解明を目指す。将来の工学的応用を見据えて高度に制御された光合成複合体間の共役機構に関する本研究の知見は、人工光合成における高効率のアンテナと光電変換素子の構築に対して根拠となる設計指針を与えるものと考えられる。
|
研究実績の概要 |
本研究は、天然光合成の初期過程における集光・電荷分離と電子移動間の連係プレイ(Interplay)に関するものである。これらの素機能を担う光捕集複合体LH1、反応中心RC、水溶性電子伝達タンパク質HiPIPと膜内チトクロム(Cyt) bc1を研究対象とし、LH1-RC、HiPIPとCyt bc1からなる光捕集・電荷分離・電子伝達の3機能を併せもつ超分子複合体の共結晶化と構造解析を行い、これらの複合体間において機能調節を司る相互作用の構造基盤の解明を目指す。 本年度は好熱性光合成細菌Thermochromatium (Tch.) tepidum由来でHiPIPと光捕集反応中心複合体LH-RCからなる電子伝達複合体の共結晶構造を決定し、詳細な電子伝達経路を原子レベルで解析した。共結晶の構造に基づいて疎水性相互作用部位の特徴とFe-Sクラスターからスペシャルペアまでの電子伝達経路を調べたところ、電子伝達複合体の形成に伴う顕著な構造変化は両タンパク質の接触界面に限られ、特にheme-1はより歪んだコンフォメーションをとっていることがわかった。電子伝達経路について、電子は4Fe-4SクラスターのS1から出発し、S1→Leu63(HiPIP)→heme-1→heme-2→heme-4→heme-3→Tyr171(RC L-subunit)→Special pair (RC)の順に到達する経路が最適であることが明らかになった。この成果は国際学術誌(Nature Communications 12, 1104; 2021)に掲載された。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|