研究領域 | 光合成分子機構の学理解明と時空間制御による革新的光ー物質変換系の創製 |
研究課題/領域番号 |
20H05101
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木村 行宏 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (20321755)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 紅色光合成細菌 / 光捕集1反応中心複合体 / キノン輸送 / キノン-キノール輸送機構 / 近赤外光 / 光捕集1反応中心複合体 / 赤外分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
地上に降り注ぐ近赤外光は未利用のエネルギー資源である。シアノバクテリアの祖先種である紅色光合成細菌は、この近赤外光を利用した光物質変換が可能である。紅色細菌の反応中心では光エネルギーによってキノンがキノールに変換され、これが光合成膜内を拡散輸送されることにより、暗反応に必要な還元力が運搬されると推測されているが、実験的な証拠は得られていない。 本研究では紅色細菌の光合成膜を再構成する手法を確立し、キノン還元からキノール輸送に至るキノン動態を振動分光学的にモニタリングする。キノン、タンパク質、脂質置換の効果を比較検討することにより、光合成キノン-キノール輸送機構の解明に挑戦する。
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研究実績の概要 |
本研究では紅色細菌由来のLH1-RC、キノン、脂質を用いて光合成膜を再構成する手法を確立し、様々な組み合わせで再構成した膜について、キノン還元からキノール輸送に至るキノン動態をモニタリングすることにより、膜内部におけるキノン動態の直接的な実験的証拠を得ること、ならびにキノン-タンパク質間相互作用やキノン-脂質間相互作用を検証することにより、キノン-キノール輸送経路およびその分子機構を明らかにすることを目的とした。具体的には、(1) 天然および人工再構成膜調製法の確立、(2) 光合成膜およびLH1-RCにおけるキノール生成の検出、(3) 天然再構成膜、人工再構成膜におけるキノール生成の検出、(4) 再構成膜系キノール生成における同位体置換、キノン置換、脂質置換の効果、(5) ATR-FTIRおよびHPLCを用いた遊離キノールの検出、(6) 形状の異なるLH1-RCを用いた比較研究について検討してきた。 本年度は(3)、(4)の人工再構成膜の系について重点的に研究を進めた。主要構成脂質であるCardiolipin、Phosphatidylglycerol、Phosphatidylethanolamine、Phosphatidylcholineを用いた人工膜の再構成条件を最適化し、光誘起赤外分光法によるキノン・キノール由来の信号検出に成功した。(5)については遊離キノンが検出されなかったことから、LH1-RCのキノン輸送において膜脂質の重要性が示唆された。(6)については、C字型のLH1、キノン輸送関連タンパク質であるPuf XやProtein Uを有するRba. sphaeroidesを用いて測定を行なった結果、キノンの還元に対するC字型リング形状、Puf XやProtein U欠損の効果はほとんど見られなかったが、キノンの拡散輸送に対する効果について現在も検証を進めている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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