研究領域 | 出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
20H05129
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中込 滋樹 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究センター, 客員研究員 (40625208)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | パレオゲノミクス / ネイティブアメリカン / 文化の転換 / 集団史 / マヤ文明 / 古代ゲノム / コパン遺跡 / 自然選択 / 集団遺伝学 / 縄文人 / ユーラシア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、古代及び現代ネイティブアメリカンにおけるゲノムデータを用いて集団遺伝学解析を行うことにより、自然環境の変化や文明の変遷に伴う選択圧の変動と現代人におけるその影響を明らかにする。ネイティブアメリカンの祖先はユーラシア大陸からアメリカ大陸へと拡散する過程で様々な環境にさらされ、それらが新たな選択圧としてネイティブアメリカンの祖先における適応進化を引き起こしてきた。本研究では、古代ネイティブアメリカンのゲノムデータを生成及び解析することにより、時間軸に沿った選択圧の変動を解明する。
|
研究実績の概要 |
東ユーラシアにおける文化の転換(例:農耕の発達や国家の形成)が人類集団の移動や混血に与える影響を理解するために、本研究では日本列島の考古学遺跡に由来する古人骨のパレオゲノミクスを実践した。縄文人9個体と古墳時代人3個体のゲノムを新たに生成し、これまで発表されている日本列島及びユーラシア大陸における古人骨ゲノムデータと合わせて集団遺伝学解析をおこなった。まず、先史時代における文化の転換に伴うゲノム多様性の変遷を評価した。その結果、縄文人・弥生人・古墳人と時代を追うごとに、大陸における集団との遺伝的近縁性が強くなっていく傾向が示された。一方、縄文人は大陸集団とは明確に異なる遺伝的特徴を有していた。そして、渡来民による稲作文化がもたらされてとされている弥生時代には、北東アジアを祖先集団とする人々の流入が見られ、縄文人に由来する祖先に加え第2の祖先成分が弥生人には受け継がれていた。しかし、古墳人にはこれら2つの祖先に加え、東アジアに起源をもつ第3の成分が存在しており、弥生時代から古墳時代に見られた文化の転換において大陸からのヒトの移動及び混血が伴ったと考えられる。これら3つの祖先は、現代日本人集団のゲノム配列にも受け継がれてる。したがって、本研究ではパレオゲノミクスによって、狩猟採集から稲作、そして国家の形成に至る文化の転換が日本人ゲノムの多様性に影響を与えたことを示唆している。 さらに、アメリカ大陸においてヨーロッパ人の大規模な移住が起こる以前のネイティブアメリカンにおける遺伝的多様性を明らかにするために、マヤ文明に由来する遺跡から出土した古人骨7個体に関して、全ゲノムショットガンデータを生成することに成功した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|