研究領域 | 出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
20H05141
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
塚本 憲一郎 京都外国語大学, 京都外国語大学ラテンアメリカ研究所, 客員研究員 (20755368)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 戦争 / 階層化 / 古代マヤ社会 / 王族 / 日常生活 / 古代マヤ文明 / 社会の階層化 / 王族の日常生活 / エル・パルマール遺跡 / 高精度年代測定 / 石器分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、古代マヤ文明の大都市であったエル・パルマールにおける王族の諸活動を考古学調査から明らかにし、それによってマヤ王朝都市内外における戦争と階層化の関係性について考察する。その際に、エル・パルマール王宮の平面的・層位的発掘、地中探索、王宮に付随する広場の床面に付着した残留物の化学分析、出土遺物の分析、碑文解読を組み合わせた総合的アプローチによって王族の諸活動を精査する。これまでの戦争と階層化に関する研究は、自然環境の変化、王朝間争い、威信財の交換といったマクロ的視点から論じられてきたのに対して、本研究は王族の日常生活というミクロ的視座から検討することが特色である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、パフォーマンス理論と実践理論を視座に、メキシコの古代マヤ遺跡、エル・パルマールの王宮を平面的・層位的に発掘して、A03班の研究課題である古代社会における戦争と階層化(不平等の制度化)の関係性を解明することである。これまで古代マヤ王朝における戦争と階層化の研究は、自然環境変化、碑文や威信財の交換から解釈する王朝間交流といったマクロ的視座に依拠してきた。しかし、日々の実践が大きな社会変化を引き起こすという事実は、歴史民族学や社会学調査によって実証されている。本研究は、交換や碑文研究によるマクロ的視座を取り入れながらも、王族の日常的実践というミクロ的視座から古代社会の階層化と戦争の関係性を考察する点に特色がある。その際に、発掘によって収集した王族に関する資料を、申請者がこれまでの先行研究によって蓄積してきた非王族エリート集団のデータと比較する。 本年度は、王宮の複合建築物PM3に付随した広場Gと宮殿にある中庭を、研究協力者であるメキシコ国立自治大学人類学研究所のルイス・バルバ教授との共同調査によって地中レーダー(Ground Penetrating Radar)探索を行い、前時代建造物の特定を試みた。調査の結果、広場Gと中庭に前時代の建物を確認できた。 広場Gにおける諸活動を、遺物の分布と床に付着している残留物の化学分析によって明らかにした。ショベル発掘によって25 cm x 25 cmの試掘を5 m間隔で実施し、床面を確認したのちにサンプルを採取した。次に、採取した床に付着した有機物と無機物の分布を化学残留分析によって明らかにした。その結果、広場の北東部分に遺物の集中を確認でき、そこにはリン酸、タンパク質、脂肪酸も集中していた。これは食べ物に関する何らかの活動が日常的に繰り返えされた結果である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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