研究領域 | 量子液晶の物性科学 |
研究課題/領域番号 |
20H05157
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川崎 猛史 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10760978)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 液晶秩序 / 分子動力学法 / 異方性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,ソフトマター物理学で得られた理論的知見を応用し,電子系をはじめとする,量子系で観測される新奇な相転移現象の発現機構を解明することである.量子系の第一原理計算は計算コストが高く,大きな系を扱うことが難しいため,ナノスケールからメソスケールの構造形成に関する理論は未開拓である.本研究では,量子効果として本質となりうる異方的相互作用を取り入れた古典粒子系を用いることで,数値計算の大規模化を図る.その中で,粒子の異方性を系統的に変化させた際における,固体や液体の相転移挙動や,その力学応答を調べることで,量子系で見られる新奇現象の理解につなげることを目標とする.
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研究実績の概要 |
本年度は,粒子形状の異方性および相互作用の非対称性(キラリティ)を考慮した古典粒子系の粒子構造と力学応答に関して研究を進めた. キラルな相互作用は,物理的起源こそは多様であるが,量子系・古典系問わず現れる.量子系では弱強磁性体におけるジャロシンスキー・守谷相互作用,古典液晶系においては,ツイスト弾性相互作用などが挙げられる,これらの相互作用を記述するエネルギーの数理構造は極めて類似していることが知られている.その為,帰結として生じるスピン構造や分子構造にも類似性が現れることが期待される. 一方,キラルな相互作用をもつ系では,渦や螺旋といったトポロジカル構造が熱平衡状態において相として安定となるトポロジカル相が生じ,渦構造を示すスキルミオン相や螺旋構造を示すヘリカル相が弱強磁性体において観測されている.これに対して古典分子系(ソフトマター系)においては,一部の液晶系(コレステリック液晶系)を除いて未開拓の状態であった.他方,系を支配するエネルギーなどの数理的な類似点を考慮すれば,幅広いソフトマター系においても量子系と同様に多様なトポロジカル構造が得られることが期待される.そこで我々は幅広い相探索が可能である分子動力学モデルを構築し,結晶状態を含む古典ソフトマター系におけるトポロジカル相に関する研究を進めた. 本研究では,当該モデルを用いた分子動力学シミュレーションを大規模に実行したところ,半スキルミオン相やヘリカル相といったトポロジカル相が,結晶状態にある古典粒子系において生じることを見出した.特に,粒子の立体斥力効果に起因した古典系ならではの創発的弾性場が生じることを明らかにした.このことと関連し,本系に局所的な外力を加えたところ,構造相転移を伴う力学応答を観測した.この様な性質はキラルなソフトマター粒子から形成される物質の機能開拓に繋がるものと期待される.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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