研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
20H05199
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今井 正幸 東北大学, 理学研究科, 教授 (60251485)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 多細胞型膜組織 / マイクロ流路デバイス / 形態制御 |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物では、細胞を取り囲む細胞膜が様々な機能性分子タンパク質を局在化させ、かつ自由に機能発現させる環境を与えるだけでなく、細胞膜が集団として組織を作ることにより、さらに高次の力学特性や物性を与えている。このように、水圏機能材料の創成には、機能性分子が活動するプラットフォームの存在が重要である。本研究では、細胞膜が作る組織構造を模した多細胞型膜組織をリン脂質分子からなるベシクルを用いて構築するための基本原理を明らかにする。
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研究実績の概要 |
ベシクルから多細胞型組織構造を構築するための基本原理を次の3つのステップで進めてきた。 1)2次元多細胞型膜組織構造を構築するための技術開発:モデル多細胞組織を形成するには、初期状態として大きさの揃ったベシクルを少なくとも10~20個用意し、それらを平面状に整列させる必要がある。ベシクルを作る膜分子としては、温度で膜面積を変化させることができるように熱膨張係数の大きい飽和リン脂質(1,2-dimyristoyl-snglycero-3-phosphocholine: DMPC) を用いた。静置水和法により作製したベシクルはサイズ分布が不均一であるため、このベシクル分散液からサイズ選別する決定論的横置置換法を利用したマイクロ流路を用いて一定のサイズを持つベシクルだけを抽出し、2次元的に集積するデバイスの作製を行った。その結果、40個以上の大きさの揃ったベシクルを2次元状に整列させることに成功した。 2)2次元多細胞型膜組織の構造の制御:上記デバイスで作製したベシクルをベースにした2次元組織構造を制御させるには、接着力・表面張力・換算体積を変化させることが有効である。上記デバイスで2次元状に整列させたモデル多細胞組織のベシクル間の膜間相互作用を変調してベシクルを接着させた上で、温度変化により面積体積比を変化させ、モデル組織の構造変化を引き起こすことに成功した。 3)2次元多細胞型膜組織構造のシミュレーション手法の確立: ベシクル一つ一つに接着力・表面張力・換算体積を与えて、弾性エネルギー・表面エネルギー・接着エネルギーからなる全エネルギーを最小化する組織構造のシミュレーションスキームを確立した。この計算結果と実験結果を比較検討することにより、2次元多細胞型膜組織の構造の制御する方法を確立できた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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