研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
20H05208
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
芹澤 武 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (30284904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | セルロース / 分子集合体 / 水和構造 / バイオ機能 / 水圏機能材料 / 酵素合成 / 自己集合化 / バイオ機能材料 |
研究開始時の研究の概要 |
令和2年度は、加リン酸分解酵素であるセロデキストリンホスホリラーゼを用いて、異なる表面特性をもつ多様なセルロース系分子集合体を酵素合成する。次に、集合体の水和構造を熱量測定により解析し、分子・結晶構造、形態との関係をまとめる。また、各種の分光法による水和構造解析も検討し、分子レベルでの水の構造に関する情報を得る。令和3年度は、「バイオセンシング・診断材料」、「薬物輸送材料」、「細胞培養添加剤」などの創成を目指し、対応するセルロース系分子集合体を設計・合成し、適用する。以上より、セルロース系分子集合体による水圏バイオ機能材料の創成のための基盤を構築するとともに、領域の深化・拡大に貢献する。
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研究実績の概要 |
無機塩を含むリン酸緩衝液を溶媒として、示差走査熱量測定法による集合体の水和構造解析を実施した。その結果、無修飾セルロースからなる集合体が片末端アルキル化セルロースからなる集合体に比べて、より多くの中間水をもつことが分かり、前年度に実施した純水中の結果と同様の傾向となった。一方で、「セルロース系分子集合体による水圏バイオ機能材料の構築」を実施した。下記の三つの異なる水圏バイオ機能材料の創成を目指し、前年度の結果をもとに、それぞれに対応する集合体を設計・合成し、適用した。「バイオセンシング・診断材料」の構築では、モデルリガンドであるビオチンを集合体の表面に共有結合をもとに固定化し、抗ビオチン抗体の結合挙動について評価した。その結果、特異的な抗原-抗体反応をセンシングできることを見出した。この際、標的抗体以外のタンパク質の非特異的な吸着を抑えることができたため、高いシグナルノイズ比で標的抗体をセンシングできた。「薬物輸送材料」の構築では、モデル医薬として疎水性の蛍光分子を選択し、集合体への担持について検討した。その結果、疎水性効果の利用により蛍光分子を安定に担持できることを見出した。また、集合体を分解することにより、蛍光分子を放出できる可能性も見出した。「細胞培養添加剤」の構築では、集合体の水分散液中における細胞培養について検討した。その結果、それら水分散液が細胞を効率よく浮遊培養するための環境として機能することを見出した。この際、接着性細胞(HeLa細胞、L929繊維芽細胞など)を適用すると、培養後にはサイズが比較的揃った細胞集合体を得ることができた。このように、セルロース系分子集合体による水圏バイオ機能材料の創成のための基盤を構築するとともに、領域の深化・拡大に貢献した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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