研究領域 | 地下から解き明かす宇宙の歴史と物質の進化 |
研究課題/領域番号 |
20H05240
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京理科大学 (2021) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
加藤 ちなみ 東京理科大学, 理工学部物理学科, 助教 (40850946)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 超新星爆発 / 超新星ニュートリノ / ニュートリノ集団振動 |
研究開始時の研究の概要 |
観測技術の発展によってより詳細なニュートリノの観測が可能になり,将来の超新星爆発に向けた現実的な超新星ニュートリノの理論予想が求められている。特に問題視されているのが,超新星内部のニュートリノ密度が高い領域で起こる「ニュートリノ集団振動」である.ニュートリノ集団振動は非線形性の強い現象であるだけでなく高い空間・角度解像度が必要であるため,これまでの研究では集団振動がどの領域・時間で起こるのかを提示するにとどまっている.そこで,本研究ではこれまでとは異なるモンテカルロ法を用いたニュートリノ輸送計算コードを開発し,ニュートリノ集団振動を考慮した超新星ニュートリノのエネルギースペクトルの構築に挑む.
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研究実績の概要 |
超新星爆発に付随して放出される超新星ニュートリノの観測からは高温・高密度下における状態方程式や超新星爆発メカニズムに関する重要な情報が多く得られる.そこで,将来起こる超新星爆発に向けた超新星ニュートリノの詳細な理論予想が必要とされている.ニュートリノ集団振動はそのために欠かせない現象であるが,その非線形性と空間・角度スケールの細かさから爆発の数値計算に取り入れることが難しく,集団振動によるニュートリノスペクトルの変化を計算した研究はこれまでなされてこなかった.本研究では,モンテカルロ法と呼ばれる従来とは異なる手段を用いてこの課題に挑む.今年度は主に以下の3つの成果を得た. ①昨年度に引き続き,古典的なニュートリノ輸送計算コードにおいて集団振動と物質散乱を同時に扱うことができるコードへの拡張を行った.今までにニュートリノ振動をモンテカルロ法で取り扱った前例はないため,代表的な先行研究との比較を用いて完成したコードの正当性を評価して論文にまとめた.その際に,非常に簡易的な状況における集団振動の非線形なふるまいも調査し,先行研究とよく一致していることも確認した. ②ニュートリノと物質の散乱が集団振動の非線形なふるまいに与える調査を行った.結果として,反応率の大きさに依存して,物質散乱が集団振動を強める場合と弱める場合があることが分かった. ③①・②の計算で課していた単一ニュートリノエネルギーの妥当性を評価するために,簡易的なエネルギースペクトルを用いたマルチエネルギーの計算を実施した.結果として,反応率のエネルギー依存性の効果が重要となり,単一エネルギーの仮定が妥当であるのは一部の限られた状況のみであることが分かった.多くの先行研究がこの仮定を採用しているため,現在これらの結果をまとめた論文を執筆中である.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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