研究領域 | ハイパーマテリアル:補空間が創る新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
20H05279
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
酒井 志朗 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 上級研究員 (80506733)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 準結晶 / ハイパーユニフォーミティ / 強相関電子系 / フラクタル / 超伝導 / 異常金属 / 電子相関 / 金属 / 非フェルミ液体 |
研究開始時の研究の概要 |
準結晶は周期的でないにも関わらず秩序だった原子配列をもつ。この原子配列上を動き回る電子は、通常の結晶とは異なる電子物性を生み出しうる。この問題は、電子間相互作用がある場合にはほとんど未解明であり、その基本的性質の解明が本研究の目的である。ほとんどの準結晶は金属であること、また最近超伝導を示す準結晶が発見されたことに鑑み、本研究は金属あるいは超伝導状態を対象とする。周期結晶中の通常の金属はフェルミ液体論、超伝導体はBCS理論に従うことが知られているが、これらの理論の前提となる周期性がない準結晶がこれらの理論と整合する性質を示しうるかは非自明であり、数値計算を通して検証する。
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研究実績の概要 |
準結晶の原子配列は非周期的なものの自己相似性や回転対称性で特徴づけられる規則性を持っている。このような構造上を動き回る電子の性質について研究した。特に、電子間相互作用の効果に注目し、準周期構造と電子間相互作用を取り入れた単純化した模型について、その電子状態を数値計算によって調べた。 i)まず、相互作用が比較的弱い場合を考え、ペンローズ格子上の拡張ハバード模型(オンサイトおよび隣接サイト間相互作用を取り入れた模型)を平均場近似の範囲で解いた。その結果、隣接サイト間相互作用の効果が電子密度の空間分布を大きく変化させることを見出した。この変化は周期系の場合とは異なり、並進対称性の破れでは記述できない。また、波動関数の振幅のようにマルチフラクタル性の変化として捉えることもできないことが分かった。一方で、このような変化がハイパーユニフォーミティの概念を適用することで、その秩序計量の変化として定量化できることを見出した。準結晶中では、電子密度に限らず様々な物理量が非周期的かつ規則的な空間分布をしている。そのような分布を定量化して理解する方法は確立されていなかったため、本成果は今後の様々な展開の出発点となりうる。 ii)電子間相互作用が強い場合には、非摂動論的効果によって弱相関領域とは本質的に異なる電子状態が現れうる。我々は、ペンローズ格子上のモット絶縁体にキャリアドープした金属相の電子状態を実空間動的平均場理論によって調べた。ドープされたモット絶縁体は、周期格子上では銅酸化物高温超伝導体に見られるように興味深い物性の宝庫であり、そこに準周期構造が加わることで更に豊かな物性の発現が期待される。我々は、ドープされたキャリアがどのように分布するかを明らかにし、また、銅酸化物の擬ギャップ状態の実空間版と言えるような新しい電子状態を見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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