研究領域 | 蓄電固体デバイスの創成に向けた界面イオンダイナミクスの科学 |
研究課題/領域番号 |
20H05287
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
乗松 航 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (30409669)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 固体電解質 / グラフェン / リチウムイオン電池 / 固体リチウムイオン電池 / 蓄電固体デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
研究期間全体の計画としては、(1)大面積単一方位グラフェンと固体電解質酸化物を用いたセルの作製とその電気化学特性評価、および(2)グラフェンの層数、結晶粒界、および欠陥が電気化学特性に及ぼす効果の解明である。初年度には主に(1)に取り組み、大面積単層グラフェンをモデル試料として、固体電解質との界面における電気化学反応の詳細を明らかにする。次年度には、初年度の内容を継続するとともに、グラフェンの層数を変えた試料、多結晶多層グラフェン試料、意図的にグラフェン中に欠陥を導入した試料についても同様の実験を行い、それらが電気化学特性に及ぼす効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、SiC基板上大面積高品質単一方位グラフェンを、固体電解質との界面における電気化学反応研究のモデル試料として用いることで、その詳細を明らかにすることを目標としている。具体的には、固体電解質としてはリン酸リチウムオキシナイトライドガラス(LiPON)を用い、グラフェン層間およびグラフェン/基板界面へのLiイオンの挿入と拡散についてのメカニズムを明らかにすることを目指した。 今年度は、昨年度の実験結果により示唆された単層グラフェンでのLi挿入脱離機構について、より詳細を明らかにするために、グラフェン層数が2層程度の試料についても同様に実験を行った。その結果、層数が増加しても酸化ピークが2本観察されることがわかった。層数増加に伴うその変化は、低電位側のピークの高電流値化と高電位側へのシフトであった。この結果は、低電位側がグラフェン層間、高電位側がグラフェン/基板界面でのLi挿入脱離であるとする考えを補強するものである。また、多層グラファイトにおけるステージ構造変化との対応に関しては、複数の酸化ピークの電流値とピーク位置が、ステージ構造変化に対応する酸化ピークへと系統的に変化していることもわかった。電気化学インピーダンス測定、充放電測定からは、層数増加に伴って、Li挿入サイトが増加したことを示唆する結果が得られた。これらの成果について、新学術領域会議に加えて、2022年3月の応用物理学会において発表した。また、多層グラファイトにおける結果は2021年10月に出版され、1~2層グラフェンの結果については新学術領域代表である入山・本山グループと共同研究論文を投稿中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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