研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
20H05323
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
和田 洋 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50212329)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 小腸上皮 / 細胞極性 / 臓側内胚葉 / V-ATPase / エンドサイトーシス / ミクロオートファジー / 液胞 / リソソーム / 栄養吸収 / microautophagy / endosome / lysosome / vacuole / エンドソーム / 上皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
吸収上皮細胞のオルガネラ間輸送では、リソソームがエンドソームを「飲み込む」、ミクロオートファジーとして知られる膜ダイナミクスによって物質輸送がおこなわれる。本研究では、生化学的・薬理学的な研究手法が展開できるマウス新生仔小腸を材料として、ミクロオートファジーを駆動する分子メカニズムを解明することを目的とする。哺乳動物におけるミクロオートファジーの実態はほとんど明らかにされておらず、その分子メカニズムの解明は母子間の免疫賦与、あるいは腸を介した病原体感染機構にまったく知られていなかった知見をもたらすことが期待できる。
|
研究実績の概要 |
小腸上皮を形成する細胞は、顕著な極性をしめし、頂端側(AP)を消化管内腔に、側底側(BL)を血管を含む組織に向けている。消化管内腔の栄養はAP側から取り込まれ、BL側に運ばれて血流に受け渡される。乳飲期の小腸上皮細胞のAP側の細胞質には大きな液胞が発達しており、AP側からエンドサイトーシスによって取り込まれた高分子が小胞輸送によっての液胞にミクロオートファジーによって取り込まれ、栄養素に分解されると考えられる。ミクロオートファジーの機構を理解する上で、この大きな液胞がどのように形成されるのかを知ることが鍵となると考えている。大きな液胞は、AP側の細胞質に形成されることから上皮細胞の極性の形成・維持となんらかのカップリングがあると想定した。これまでの解析からエンドサイトーシスに機能するRab7,HOPS, CORVETの機能欠損は、細胞極性の形成と維持に一次的に機能してはいない。他方、エンドソーム・リソソームのオルガネラ酸性化に機能するV-ATPaseの機能欠損では、細胞極性に異常が認められる。V-ATPaseの変異マウスは胎生致死であり、また条件的遺伝子破壊の実験系も構築できていないため、小腸組織そのものでの機能を解析することが困難である。小腸上皮細胞と同じように大きな液胞をもつ、初期胚臓側内胚葉で観察したところ、V-ATPase欠損によって細胞極性が喪われること、またエンドサイトーシスが顕著に低下して大きな液胞の機能がなくなることを明らかにした。この結果は組織レベルにおいて、エンドソーム・リソソーム酸性化が細胞極性の維持に機能することを示している。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|