研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
20H05351
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
柳谷 朗子 沖縄科学技術大学院大学, 細胞シグナルユニット, スタッフサイエンティスト (30608138)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | オートファジー / 転写後制御 / mRNA分解 / CCR4-NOT複合体 / 膵β細胞 / インスリン生合成 / 恒常性維持 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、糖尿病で生じる膵β細胞の機能不全におけるオートファジーを制御する転写後制御を解明する。膵β細胞におけるオートファジー制御をmRNA分解や翻訳制御といった転写後制御に焦点を絞って解析する点が独創的である。本研究によりオートファジーを制御する転写後制御が明らかとなると予想される。膵β細胞の機能不全におけるオートファジーの転写後制御の分子機構を明らかにすることは糖尿病発症メカニズムの解明に貢献し、オートファジーを標的とした新規糖尿病の予防や治療法の開発に応用できる。
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研究実績の概要 |
2021年度は、CCR4-NOT複合体の脱アデニル化活性のある構成分子CNOT7とCNOT8を欠損させた膵β細胞を用いたRNA-seq解析とウエスタンブロット法により同定された、オートファジー関連遺伝子のCCR4-NOT複合体を介した転写後制御の分子機構を解明した。CNOT7とCNOT8の発現量阻害に関わらず、このオートファジー関連遺伝子のmRNA発現量は変化せず、その蛋白質発現量が増加していることから、このmRNAの翻訳が亢進していることが考えられた。ポリソームプロファイル法により、このmRNAの翻訳効率を解析したところ、確かにこのmRNAの翻訳が促進していることを明らかにした。また、このオートファジー関連遺伝子のmRNAはm6A修飾されることから、翻訳制御に関与するm6A結合蛋白質YTHDF1のこのオートファジー関連遺伝子mRNAの翻訳制御における役割を解析した。shRNAを用いてYthdf1を欠損させた膵β細胞由来MIN6細胞において、このオートファジー関連遺伝子の蛋白質発現が低下することをウエスタンブロット法により明らかにした。以上の結果から、YTHDF1を介したm6A修飾mRNAの翻訳制御の亢進が、Cnot7/Cnot8欠損膵島におけるオートファジー関連遺伝子の蛋白質発現の増加に寄与している可能性が示唆された。YTHDF1の膵β細胞の機能における機能をYthdf1欠損MIN6細胞を用いて解析したところ、グルコース応答性インスリン分泌が阻害されることを明らかにした。この結果は、YTHDF1を介したm6A修飾mRNAの翻訳制御が膵β細胞の機能の恒常性維持に重要であることを示唆している。さらに現在、MIN6細胞においてYTHDF1と結合するm6A修飾mRNAをm6A-seq解析により同定しているところである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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