研究領域 | 多様かつ堅牢な細胞形質を支える非ゲノム情報複製機構 |
研究課題/領域番号 |
20H05390
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
甲斐 歳恵 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (40579786)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | キイロショウジョウバエ / 生殖細胞 / 転写因子 / DamID / HemK2 / 6mA修飾 / エピジェネティックス / 生殖幹細胞 / 全能性 / 塩基修飾 / 染色体高次構造 |
研究開始時の研究の概要 |
生殖幹細胞および分化を開始した生殖細胞のゲノムDNA修飾をナノポア法で解析し、幹細胞特異的な主要なゲノム修飾(5mCと6mA)部位を同定する。塩基修飾の結果から予測される生殖幹細胞のクロマチン状態をATAC-seq法で解析する。この結果と、ナノポアによるゲノムDNA塩基修飾の解析結果を統合し、幹細胞特異的な塩基修飾と染色体高次構造の関係性を明らかにする。また、生殖幹細胞の維持と分化に必須なStilインスレーター蛋白質をDNAにリクルートする因子と、Stil複合体のDNAへの結合部位を同定する。これらの結果を統合し、Stil複合体による幹細胞での染色体高次構造の制御機構を解明する。
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研究実績の概要 |
キイロショウジョウバエの雌生殖細胞維持に必須なStand still (Stil)は、BEDタイプのZincフィンガーをもち、生殖細胞特異的な転写因子、またはインスレーターであると考え、そのクロマチン制御機構の解明に取り組んだ。Stilが相互作用しているクロマチン領域を同定するために従来から用いられているChIP-seq法やCUT&RUN法を行ったが、良好な結果が得られなかった。そこで、近年に応用され始めたDamID法(アデニンのメチル化酵素DamとStilの融合タンパク質を生殖細胞に発現させ、メチル化されたStilの存在する近傍領域を次世代シーケンサーで解析を行う。現在、Damの導入遺伝子を持ったハエの作製に成功し、サンプル調整は順調である。Stilの変異体を用いたRNA-seq解析や遺伝学的解析から、Stilは減数分裂、特に減数分裂時の組み換えを制御していることを明らかにした。これらより、生殖細胞を制御するStilの分子機能は明らかになりつつあり、今年度中に論文投稿を目指す。 HemK2は、ゲノムDNAのアデニンのメチル化(6mA)を付加する酵素と考えられている。HemK2を雌の生殖細胞でノックダウンしたショウジョウバエでは、卵母細胞の発生中間期でアポトーシスが誘導され、成熟した卵細胞は見られなかった。6mAを認識する抗体を用いて、生殖細胞ゲノムDNAの修飾状態を免疫染色法にて調べたところ、野生型とHemK2ノックダウンとでは、顕著な差は見られなかった。一方、野生型卵巣のゲノムDNA、及びHemK2をノックダウンした卵巣のゲノムDNAに対して、修飾塩基を検出可能なナノポア法で6mA部位を探索したところ、HemK2依存的な6mA部位がゲノム上で200箇所程度見つかった。さらに、6mA部位の修飾割合の高い部位に注目して、その部位を認識するリーダータンパク質を探索する。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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