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葉の発生に関与する核内分化因子の周期的動態変化を制御する分子基盤の解明

公募研究

研究領域細胞システムの自律周期とその変調が駆動する植物の発生
研究課題/領域番号 20H05402
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関弘前大学

研究代表者

笹部 美知子  弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00454380)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワード分化 / 葉形成 / 核内顆粒 / 細胞分裂 / 分裂方向 / ホスファチジルイノシトール / 発生 / 核小体 / 核内因子
研究開始時の研究の概要

シロイヌナズナのAS2タンパク質は、葉の表裏軸の形成において鍵因子として機能する重要な核内分化因子である。種々の解析から、AS2は発生段階や細胞周期に依存して核内で迅速に顆粒状の集合体 (AS2 body) を形成し、自身の活性を変調させるというユニークなしくみにより、葉の分化過程を制御していることが分かってきた。また、AS2 bodyは、細胞分裂の際に、染色体の分離に伴い分割されて両極に移動し二つの娘細胞に分配される。本研究では、このタンパク質集合体の実態を解明し、集合と分配のしくみを明らかにすることにより、植物の形つくりにおける基本原理の一端を明らかにすることを目指す。

研究実績の概要

シロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES2 (AS2)タンパク質は、葉の発生において重要なタンパク質である。AS2は細胞内で核に局在するが、核内で特定の時期に顆粒状の集合体 (AS2 body) を形成し、細胞分裂にともない二つの娘細胞に分配される。本研究では、AS2 bodyの構成因子の同定及びAS2 body形成と分配のメカニズムの解明を目指した。培養細胞を用いて、細胞周期におけるAS2 body形成のタイミングを解析したところ、AS2 bodyはM期が開始される直前に核小体の内部で形成されることが示唆された。また、染色体との関係を解析した結果、AS2はM期を通して染色体と隣接しつつ両極に移動するが、染色体とは部分的にしか共局在していないことが分かった。さらに、酵母2ハイブリッドスクリーニング、免疫沈殿法によるAS2の相互作用因子の解析を進め、複数の候補因子を同定することができた。今後、これらの因子とAS2の関係を多面的に解析することで、AS2 body形成と分配のメカニズムの解明が期待される。
また葉形成のような発生過程では周期的な細胞分裂過程における分裂方向の制御が重要なファクターとなるがそのメカニズムは不明な点が多い。昨年度までに分裂方向の制御に関与する特定のPIの下流で微小管形成やその配向が制御されていることが分かってきた。これらPIと微小管ダイナミクスを繋ぐ因子を探索するために、PI4K阻害剤を処理した培養細胞からミクロソーム画分を抽出しプロテオーム解析を行った結果、阻害剤処理時に特異的に発現変動するタンパク質を複数同定することができた。今後は、これらタンパク質の中から直接PIの下流で機能するタンパク質を同定し、分裂方向制御のメカニズム解明を目指す。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] Arabidopsis ASYMMETRIC LEAVES2 (AS2): roles in plant morphogenesis, cell division, and pathogenesis2022

    • 著者名/発表者名
      Machida Yasunori、Suzuki Takanori、Sasabe Michiko、Iwakawa Hidekazu、Kojima Shoko、Machida Chiyoko
    • 雑誌名

      Journal of Plant Research

      巻: 135 号: 1 ページ: 3-14

    • DOI

      10.1007/s10265-021-01349-6

    • NAID

      40022803527

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Early Endosomal Trafficking Component BEN2/VPS45 Plays a Crucial Role in Internal Tissues in Regulating Root Growth and Meristem Size in Arabidopsis2020

    • 著者名/発表者名
      Matsuura Yuki、Fukasawa Narumi、Ogita Kosuke、Sasabe Michiko、Kakimoto Tatsuo、Tanaka Hirokazu
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 11 ページ: 1027-1027

    • DOI

      10.3389/fpls.2020.01027

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ゲノムデータベースからシロイヌナズナASYMMETRIC LEAVES2 (AS2) の起源を探る2022

    • 著者名/発表者名
      岩川秀和, 小島晶子, 笹部美知子, 松本省吾, 町田泰則, 町田千代子
    • 学会等名
      第63回 日本植物生理学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナのAS2のzinc-finger motifの分子機能の解析2021

    • 著者名/発表者名
      安藤 沙友里, 野元 美佳, 多田 安臣, 笹部 美知子, 山本 興太朗, 小島 晶子, 町田 泰則, 町田 千代子
    • 学会等名
      日本植物学会第85回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 植物細胞における分裂方向の制御に関わる因子の探索2021

    • 著者名/発表者名
      千葉俊太, 田安智明, 細井俊良, 飯田智子, 橋場真子, 鈴木伶奈, 渡邊悦子, 上村松生, 笹部美知子
    • 学会等名
      東北植物学会第11回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 葉の運命決定に関与するASYMMETRIC LEAVES2タンパク質の動態解析と相互作用因子の探索2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木景子,岩山慎太郎,小島晶子,岩川秀和,安藤沙友里,町田千代子, 町田泰則,笹部美知子
    • 学会等名
      東北植物学会第11回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 葉形成に関与するAS2タンパク質の動態変化と機能の関係2020

    • 著者名/発表者名
      笹部美知子, 雪森桃花, 吉田みのり, 三石萌, 小島晶子, 栗原大輔, 東山哲也, 町田千代子, 町田泰則
    • 学会等名
      日本植物学会第84回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 植物細胞における分裂方向決定メカニズムの解析と分裂方向決定因子の探索2020

    • 著者名/発表者名
      細井 俊良, 田安 智明, 飯田 智子, 橋場 真子, 鈴木 伶奈, 笹部 美知子
    • 学会等名
      東北植物学会第10回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナの二つの NACK キネシンは発生過程で見られる多様な細胞質分裂の制御に関与する2020

    • 著者名/発表者名
      山家 広大, 細井 俊良, 別役 重之, 笹部 美知子
    • 学会等名
      東北植物学会第10回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] マンサクに形成される2種の虫こぶの形成機構の解析2020

    • 著者名/発表者名
      小黒 那智, 久保 稔, 澤 進一郎, 山尾 僚, 池田 紘士, 笹部 美知子
    • 学会等名
      東北植物学会第10回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2022-12-28  

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