研究領域 | 身体-脳の機能不全を克服する潜在的適応力のシステム論的理解 |
研究課題/領域番号 |
20H05479
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
前田 貴記 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40296695)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 主体感 / sense of agency / 神経疾患 / 精神疾患 / 認知リハビリテーション / リハビリテーション / 主体感(sense of agency) |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化が進む我が国においては、加齢や神経疾患・精神疾患による運動機能障害、高次脳機能障害(認知症など)が問題になっている。心身機能が低下した「フレイルティ」状態は、QOLを低下させることになる。健康で幸福な生活を送るために、心身機能を回復させるための治療・リハビリテーションの理論、方略の確立が求められている。生きる主体の意欲、気分、動機付けなど、アウェアネスのレベルからトップダウンに心身機能に働きかけることは重要であり、より広汎な神経系を駆動させ、機能を回復させる方略となる。我々は、いかに神経系の再編成を強化し、心身機能の超適応を促通し、回復に至らしめるかについての理論、方略の確立を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究項目では、神経疾患・精神疾患において異常な状態にある心身機能を「回復」させるために、主体の意識・アウェアネスのレベルからトップダウンに神経系にはたらきかけ、神経系の再編成を通じて、心身機能の超適応を促通する方法の確立を目指してきた。具体的アプローチとして、「主体感:Sense of Agency(SoA)」の精度を向上させるための認知リハビリテーション方略(Agency Tuning)を開発し、将来的な介入研究の基盤研究として、観察研究を進めている。主体感という、人間が環境に適応して生きていくための基盤となる意識・アウェアネスの精度を向上させることにより、疾患・病態横断的に心身機能の「回復」がみられることが期待される。いわば、こころ(体験)から脳へと介入し、脳を変えようという試みである。ボトムアップな神経科学的アプローチと相補的に進めることで、超適応が、より高い水準で実現できるものと考えている。本年度の成果としては、Agency Tuningのために開発してきた『Agency Tuner』を用いた研究において、1)『Agency Tuner』を、我が国のみならず、米国でも公開し、広く研究ツールとして社会実装を展開したこと、2)パイロットデータとして、統合失調症、自閉スペクトラム症、ADHDなどの精神疾患において、主体感の生成のための予測モデルの学習に違いがあることを示したこと、3)心身機能の超適応による「回復」をとらえるための一方法として、スマートフォンのライフログからユーザのQOL/Wellbeingを推定する技術を確立したこと、などが挙げられる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|