研究領域 | 身体-脳の機能不全を克服する潜在的適応力のシステム論的理解 |
研究課題/領域番号 |
20H05487
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 正俊 北海道大学, 人間知・脳・AI研究教育センター, 特任准教授 (30370133)
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研究期間 (年度) |
2020-10-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | フリービューイング / 視覚サリエンス |
研究開始時の研究の概要 |
半側空間無視とは主に右大脳半球の損傷によって引き起こされる、損傷と反対側の空間の感覚刺激に対する反応が欠如・低下する現象のことを指す。本研究では、マーモセットを用いた半側空間無視モデルの確立のために以下の実験を行う。1) 右TPO野に外科的に損傷を作成して行動を評価することによって半側空間無視の動物モデルの確立を行う。2) ECoGによる大脳皮質全体からの網羅的な記録を行う。3) 内視鏡型Caイメージング装置による記録から、局所回路レベルの変化を明らかにする。4) 脳内ネットワークを計算論モデルを用いてモデル化する。5) モデルからの予測に基づいて光遺伝学的な刺激などの介入を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、マーモセットを用いた半側空間無視モデルの確立と、大脳注意経路のネットワーク活動の計測、モデル化、介入を目指した研究を実施した。 損傷標的部位および損傷作成法の確定: これまでの研究代表者によるマカクザルを対象とした実験では、ヒト腹側注意経路の相同部位の損傷を行い、半側空間無視と類似した症状を再現している。マーモセットにおける皮質注意経路との相同部位を見つけるため、96chECoG電極をマーモセットに埋設して、視覚性ミスマッチ課題および聴覚性ミスマッチ課題を用いて脳活動を計測した。その結果、側頭連合野のTPO野が視覚性および聴覚性のサプライズの両方に関連することを見出した。以上の結果から、本研究の損傷標的部位をrTPO野に決定した。 行動の評価法の確立: これまでの研究代表者によるマカクザルを対象とした実験では、フリービューイング中の視線の計測を行い、損傷作成後に視線が損傷と同側(右側)に偏ることを明らかにしている。そこで研究代表者はフリービューイング中のマーモセットの視線計測を行った。視線の位置の視覚サリエンスを定量化することで、マーモセットの視線が視覚サリエンスの高いところに誘引されることを明らかにした。以上によって脳損傷作成後の行動評価法を確立した。 脳活動計測法の確立: これまでの研究代表者によるマカクザルを対象とした実験では、安静時fMRIを用いて、背側注意経路DANの半球間での活動相関が損傷後に変動することを明らかにしている。マーモセットにおいては、両半球の頭頂連合野PPCにウイルスベクターを注入することで、両半球のPPCからのCaシグナルを同時計測した。半球内の活動で弱い正の相関が見られた。以上によって、損傷前後でのDANのネットワークの変動を計測する方法を確立した。 なお、予算ではその他として、動物実験施設使用料7ヶ月分2,142,860円の支出を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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