研究領域 | 「生命金属科学」分野の創成による生体内金属動態の統合的研究 |
研究課題/領域番号 |
20H05510
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
石原 康宏 広島大学, 統合生命科学研究科(総), 准教授 (80435073)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | マンガン / 神経毒性 / エストロゲン / 性差 |
研究開始時の研究の概要 |
マンガンは生体に必須の金属であるが、身体の要求量が少ないために(3.5-4 mg/day)、過剰症を生じることがある。マンガンの標的は主に中枢神経系であり、その過剰は神経を障害し、パーキンソン病様の症状を引き起こす。マンガン神経障害には性差があることが知られているが、そのメカニズムは不明である。ラットにおいて女性ホルモンであるエストロゲンと血液中マンガン濃度の相関が認められている。そこで、本研究は、エストロゲンとマンガン神経毒性の相互作用を調べることにより、マンガン毒性の性差発現機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
マンガンは脳内でも線条体によく蓄積することが知られており、マンガンによるパーキンソン病様症状と関連すると考えられている。そこで、雄性および雌性ICRマウスの線条体を摘出し、LC-MSによりエストラジオールを定量した。とても興味深いことに、線条体エストラジオール量はオスにおいてメスの3倍程度多かった。精巣を除去したオスにおいて、線条体エストラジオール量は1/20以下まで低下したことから、線条体エストラジオールの由来はテストステロンであると考えられ、脳内でテストステロンがエストラジオールに変換されていることが示唆された。ICRマウスに塩化マンガンを10週間飲水投与した。線条体におけるマンガン濃度をICP-MSにより測定したところ、vehicle群と比較してオス、メス共に線条体マンガン濃度が増加しており、マンガンの線条体への蓄積が観察された。オスとメスのマンガン蓄積量を比較すると、オスの線条体マンガン蓄積量はメスと比較して有意に高かった。マンガン摂取による行動への影響を調べるため、シリンダー試験およびロータロッド試験を行った。マンガン投与2週間後において、シリンダー試験によりオスでのみ多動性が観察された。また、投与10週間後においてロータロッド試験を行ったところ、ロッド上の滞在時間がオスにおいて有意に低下した。以上の結果より、線条体マンガン量と線条体エストラジオール量、さらに協調運動障害は正の相関を示すことが明らかとなった。 12種類のマンガン輸送体の発現変化を調べたところ、L型カルシウムチャネルとして知られているCaV1.2の発現がメスで優位に低く、またオスにおいてもCYP19A阻害薬のレトロゾール投与により大きく減少することが明らかとなった。従って、線条体において、エストロゲンがCaV1.2を正に調節することが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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