研究領域 | 情報物理学でひもとく生命の秩序と設計原理 |
研究課題/領域番号 |
20H05531
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山城 佐和子 京都大学, 生命科学研究科, 講師 (00624347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メカノバイオロジー / ずり応力 / アクチン細胞骨格 / 蛍光1分子顕微鏡 / 数理モデル解析 / 細胞膜 / 接着分子 / GPIアンカー型タンパク質 / 細胞内蛍光1分子イメージング / メカノセンシング / 細胞膜タンパク質 / 受容体 / 1分子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の物理ストレス応答の解明は、生物学、医学上の重要課題の一つであり、関連する細胞現象や分子機構について多くの知見が蓄積されている。しかし、生細胞において物理ストレスに対する分子レベルで捉えることは技術的に難しく、力伝達のミクロな定量的知見は不足している。また、生体内において、細胞に負荷する力学的刺激は強さや極性(方向)の変化を伴っており、細胞には繰返し負荷する物理ストレスを情報に変換し、留めるメモリが存在する可能性があるが、未だ明らかにされていない。本研究では、細胞内分子直接可視化が可能な単分子スペックル顕微鏡により得られる高精度の分子動態情報を基盤に、力学的情報処理機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、細胞内分子直接可視化により得られる高精度の分子動態情報を基盤に、力学的情報処理機構の解明を目的として研究を実施し、以下の成果を得られた。 (1)ずり応力による分子勾配配置の可視化解析:培養細胞観察を対象とする、圧力駆動流とフローセルを用いたずり応力制御系と高解像度蛍光顕微鏡を組み合わせたライブイメージング技術を確立した。その結果、ずり応力の負荷により、細胞膜タンパク質が下流方向に集積する濃度勾配形成が引き起こされることを見出した。さらに、細胞膜タンパク質にSNAPタグを融合して培養細胞に発現させ、ベンジルグアニン結合蛍光色素で特異的に化学標識することで、ずり応力下での細胞膜分子の高精度1分子イメージングに成功した。 (2)ずり応力が引き起こすアクチンダイナミクスの変動:アクチン細胞骨格は力学刺激を受ける細胞表層や接着構造の主要な構造体であり、アクチンダイナミクスが力学的情報メモリに関与する可能性があるため、これを検証した。その結果、細胞辺縁の葉状仮足に局在するアクチン網目構造は、ヒトの循環では静脈に相当する低いずり応力でも応答し、さらに、細胞が流れの上流側に接する領域と下流側の領域において、異なる応答性を示した。詳細な観察結果より、力負荷停止後もずり応力の力学的情報が上流側のアクチン構造に留まり、アクチン重合が抑制されている可能性が示された。 上記の成果に加えて、当該領域に関連する研究を解説した「生体の科学 特集 生物物理学の進歩 ―生命現象の定量的理解へ向けて」(Vol. 72, No.3, 2021年6月号)に総説を寄稿した。また、細胞生物学会(2021年7月)において、最新の研究成果を発表した。第44回分子生物学会(2021年12月)では、ワークショップ「細胞骨格・細胞運動研究のフロンティア」のオーガナイザーを務め、研究成果を報告した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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