研究領域 | 人間機械共生社会を目指した対話知能システム学 |
研究課題/領域番号 |
20H05555
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
開 一夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30323455)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2021年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2020年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | ターンテイキング / 発達認知科学 / オンライン実験 / 母子相互作用 / 発達神経科学 / 言語発達 / マルチモーダル対話 |
研究開始時の研究の概要 |
発達科学的手法と認知神経科学手法、先端計測技術を統合的に用いることで、ターンテイキングの発達的変遷を明らかにする。具体的には、先端計測技術を駆使することで乳幼児-養育者間(あるいは、乳幼児-人工物間、養育者-人工物間)の相互作用を精緻に計測し、認知神経科学で用いられているHD-EEG(高密度脳波計)による脳機能計測法を発達科学の縦断的実験デザインとして組み込むことで、行動レベルだけではなく、ターンテイキングの神経基盤も明らかにする。
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研究実績の概要 |
ターンテイキング(Turn-Taking)は、人間同士のインタラクティブな対話において文化・言語に依らず普遍的に見られる話者の交代現象である(Levinson et.al., PNAS, 2017)。対話に関する研究は、古くから会話分析の研究としてトランスクライブされたテキストをターゲットとした研究が行われてきた(Sacks et.al., 1974)。しかし、近年、発話間の「間(Gap)」や「オーバーラップ(Within-overlap, Between-overlap)」といった客観的に定量化可能な時間的側面についても着目されつつある。 本研究課題では、日本語環境下で養育されている3歳児と、日本語・韓国語のバイリンガル成人とのインタラクションを対象とた、縦断的研究をおこなった。実験では、成人がA(日本語15分)-B(韓国語15分)-A(日本語15分)の順で子どもと自由に遊んでいる場面をICレコーダとビデオカメラで記録し、A(子どもにとって母語での対話)とB(子どもにとって非母語での対話)におけるGAPにどのような違いが見られるかを中心に分析した。 縦断的な実験の結果、ネイティブ話者間(成人)の対話と同様に、非母語での対話においても、ターンテイキングの時間的側面に変化が見られ、平均200msのGapが成立していることが、分かった。このことは、対話における聞き手(子ども)が、話し手の発話終了時期を精度良く予測し、かつ、自己ターンの発話開始時期や内容について適切に計画していることを示唆する。予測と計画の精度には、発話者の意図や意味内容、文法といった言語的側面だけでなく、発話における抑揚やアクセントといった非言語的な側面も深く関わっており、引き続き、第二言語習得との関連性について研究する必要がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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