研究領域 | 代表性を有する大規模日本語書き言葉コーパスの構築:21世紀の日本語研究の基盤整備 |
研究課題/領域番号 |
21011002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
仁科 喜久子 東京工業大学, 留学生センター, 教授 (40198479)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2010年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 日本語学 / 第二言語習得 / 作文支援システム / 構文解析 / 学習者レベル別 |
研究概要 |
本研究は(1)日本語均衡コーパス(以下BCCWJとする)の日本語教育への応用、および(2)日本語学習者からのフィードバックを元にした評価を目的とし、第二言語としての日本語学習支援研究においてコーパスを利用することによってData Driven Language Learningの考えに基づき日本語作文学習支援システム「なつめ」の構築を目指してきた。21年度以後はBCCWJが拡大整備されたことから、学習者レベル・学習目的に適切なジャンル別の表示をし、学習者に理解しやすい提示システムを開発し、遠隔地の日本語学習者に有効に利用される教育支援システムとして完成を目指した。 22年度は最終年度として、以下の事項を行った。1)日本語教育の視点から共起表現の抽出、係り受けの分析、レベル、ジャンルに関する分析を行った。2)データ用と例文表示に必要な科学技術文章を入手するために、複数の学会に使用許諾を依頼し、利用可能にした。3)「なつめ」の評価実験を代表者の所属する東京工業大学の留学生を対象に行った。その結果、特に中上級レベルの学習者に対して本システムが有効であることが明らかになった。4)スロベニア・中国の海外協力者の勤務する大学を中心に遠隔地学習者と国内学習者とを比較した。その結果、日本語使用の場の少ない遠隔地においては学習情報の配慮が必要教であるとともに、「なつめ」システムがー層効果的であることを検証した。5)ジャンル別表示を充実させた。状況・スタイルによって使い分けるという運用論的な視点からの表現の整理をし、BCCWJのデータを細分類し、本班が独自に収集した科学技術テキストを加えて、ジャンル別に統計的な頻度計算をして「なつめ」の画面に表示した。以上の成果により当初目指した目標が概ね達成されたものと考える。
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