研究領域 | 実験社会科学 |
研究課題/領域番号 |
21012002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
守 一雄 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30157854)
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研究分担者 |
藤澤 隆史 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90434894)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Asch同調実験 / fMORIテクニック / fNIRS / 中学生 / 社会的同調 / 集団圧力 / 知覚判断課題 / 学級内地位 |
研究概要 |
平成22年度は、平成21年度に実施した中学生を被験者にしたAsch同調実験を、学年を変えてもう一度実施した。長野市内の公立中学校の協力を得て、同中学校1年生148人(男女72人ずつ)を学業成績ごとに同性の4人ずつのグループにし、男女各18グループ(成績上位中位下位各6グループ)でデータを採取した。fMORIテクニックを用いて被験者に気づかれないよう2種類の異なる課題画像を提示することで、サクラを用いることなく、3人の判断と1人の判断とが食い違う事態を作り出した。具体的には、画面左側に基準となる線分を提示し、画面右側に3本の選択肢線分を提示して、その中から基準線分と同じ長さのものを選択させるというAsch実験と同じ課題が使われた。ただし、偏光トリックにより、4人のうち1人だけには基準線分の長さが違って見えるようになっていた。実験に用いる課題および実験実施の手順は、Mori & Arai(2010)を踏襲したが、実験機器の都合から、課題画像を提示するスクリーンの大きさを半分に縮小した。また、Mori & Arai(2010)では課題画像を見ながら被験者が回答する手続きを取ったが、今回の実験では、刺激画像を提示後に回答を求める形式に変更した。これは提示トリックを見破られにくくすること、および同調行動をより生起させやすくすることを意図したものであった。今年度のこの実験では被験者へのfNIRSの装着は行なわず、行動データのみを採取した。また、課題実施後にアンケート形式による内省報告データも採取した。実験結果は昨年度実施分と合わせてまだ分析中であるが、fMORIテクニックによってサクラを用いずに多数派(3人)と少数派(1人)とに回答が分かれたこと、男女差が見られたこと、性差と成績差とに交互作用が見られたことなどが明らかとなった。
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