研究領域 | 情報爆発時代に向けた新しいIT基盤技術の研究 |
研究課題/領域番号 |
21013016
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 隆一 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (10191462)
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研究分担者 |
大江 和彦 東京大学, 医学系研究科, 教授 (40221121)
田中 勝弥 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00361486)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2010年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2009年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 健康情報活用基盤 / 二次利用 / 匿名化 / 共通ID / 個人情報保護 |
研究概要 |
基盤的な健康情報沽用基盤の構築を進めるために、これまでポータビリティを確保したデータモデルを設計し、メッセージの暗号化および雷子署名のルールを公的規格にすることができた。またアクセスコントロールモデルとしてSAML+ID-WSFが利用可能なことを示したが、本研究期間で匿名化の指標として最小特定人数が利用可能なことを示した。また医療健康分野で利用できる共通IDの必要性を指摘できた。具体的には匿名化のあり方については、本研究で対象とする医療・健康情報では、多彩な情報が組み合わされて単純に個人識別可能かどうか判断が困難な場合があることを示し、特に時系列データではそれぞれのデータ項目が単純でも特定できる可能性があることから完全な匿名化は困難であることを示した。さらに少なくとも匿名性の程度を評価可能にすることが必要で、その指標として組み合わせ項目から計算可能な最小特定人数が匿名性の指標として利用可能なことを示すことができた。また健康情報活用基盤が真に有用であるためにはPre-populationとして健康に無関心であることが多い健康時にデータの蓄積を開始することが必須で、これを実現するためには医療健康分野でプライバシーに配慮しつつ用いることができ、本人が希望しない限り生涯不変である共通IDが必要不可欠であることを示すことができた。さらにこれまので成果を含めて厚生労働省、総務省、経産省の三省が連携しておこなった健康情報活用基盤実証事業に組み入れ、2回の市民シンボジウム等で広く公表することができ、また現在内閣官房を中心に検討が進められている税と社会保障の共通番号の議論に提言として反映することができた。
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