研究領域 | 窒化物光半導体のフロンティア-材料潜在能力の極限発現- |
研究課題/領域番号 |
21016004
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
朝日 一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90192947)
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研究分担者 |
長谷川 繁彦 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50189528)
江村 修一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (90127192)
周 逸凱 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (60346179)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2010年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2009年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 窒化物半導体 / スピンエレクトロニクス / 光物性 / 結晶工学 / MBE |
研究概要 |
長波長での円偏光半導体レーザを創製することを狙いとして、希土類金属Gdを添加したIII族窒化物希薄磁性半導体を分子線エピタキシ(MBE)法により成長し、その光学特性及び磁気特性を測定し、更にデバイス作製に向けて磁性制御に関して研究を行い、次の結果を得た。 (1)In濃度35%のInGaGdNが成長可能となり、InGaGdNからのフォトルミネセンス(PL)ピーク波長はIn組成の増加に対応した長波長シフトが観測された。PLの温度変化はInGaNと同様であった。室温で強磁性特性が観測された。 (2)Gd濃度6%のInGaGdNの飽和磁化はGd濃度1%のInGaGdNと比べ倍程度に増加することが分かった。ただし、Gd濃度を大きくし過ぎるとGaN等の析出が起こり、低下した。 (3)InGaGdNにSiを共添加すると、キャリア(電子)濃度が増加すると共に、磁化の増加が観測、された。キャリア誘起強磁性と理解される。 (4)InGaGdN/GaN多重量子井戸(MQW)構造を成長した。この構造では、同じ厚さのInGaGdN単層膜より磁化が増大することが分かった。InGaGdN/GaN MQW構造のGaN層にSiを添加した場合には更に磁化が増加することが確認された。いずれもバンドギャップの大きいGaN中のキャリアがInGaGdN層に流れ込むことによるキャリア誘起強磁性と理解される。 (5)InGaGdN/GaN MQW活性層をSiドープn形GaN、Mgドープp形GaNクラッド層で挟んだスピンLED構造を成長し、MQW活性層からのPL発光を観測した。
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