研究領域 | スピン流の創出と制御 |
研究課題/領域番号 |
21019010
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
今田 真 立命館大学, 理工学部, 教授 (90240837)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2010年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2009年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | スピン流 / 光電子顕微分光 / 光電子分光 / バルク敏感性 / 電子状態 |
研究概要 |
前年度に引き続き、電子状態の解明を通してスピン流のメカニズムについての情報を得ることを目指して電子分光の手法を用いて実験研究を行った。まず、強磁性体中の非磁性元素のスピン偏極度の検出を光電子顕微分光を用いて行うことができるかどうかを検証することを目指した。このために、非磁性でかつ磁性体との合金系でX線内殻磁気円二色性(MCD)がこれまでに観測されているPdに着目し、Fe-Pd合金薄膜の微細構造について実験を行った。試料として、MgO(001)/Cr(5nm)/Au(50nm)/Fe-Pd alloy(5nm)/Au(1 or 5nm)を基板温度摂氏300度で作製した。Fe-Pd合金層はFe(0.1nm)とPd(0.37nm)の交互蒸着とし強磁性体のFePd3の組成を目指した。微細構造は電子ビームリソグラフィとイオンミリング法で作製した。まず微細構造化する前の単純膜について、Fe 2p XMCDを測定した。その結果、有限のXMCDは見られるものの、光吸収スペクトルに酸化の兆候と考えられる強い構造を見いだした。さらに、同試料について磁場中のXMCDを測定することで磁気ヒステリシス曲線の測定を行った。その結果、面内と面直では面内の方が磁化しやすいという結果になった。しかし、面内磁化でも残留磁化はほとんどゼロであった。次に微細構造試料について、光電子顕微鏡を用いたXMCD顕微分光を行った。その結果、微細構造試料についてFe,Pd両元素においてXMCD像を見いだすに至らなかった。
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