研究領域 | 光―分子強結合反応場の創成 |
研究課題/領域番号 |
21020014
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
豊田 太郎 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (40217576)
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研究分担者 |
沈 青 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (50282926)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2010年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 半導体量子ドット / 金属量子ドット / 多重励起子生成 / プラズモン効果 / 過渡応答特性 / 増感太陽電池 |
研究概要 |
近年Au量子ドットを吸着したTiO_2電極において、プラズモン共鳴に基づく光誘起電荷分離が発見されたため、新しい増感太陽電池への応用が注目されている。一方半導体量子ドットが多重励起子生成(MEG)を示すことから、従来の色素増感に代わる半導体量子ドット増感太陽電池が注目されている。本研究はAu量子ドットによる光局在場のMEG生成に与える効果について検討し、MEG生成増大条件を見出し半導体量子ドット増感太陽電池の光電変換向上を目的としている。半導体量子ドットとしてCdSeを、金属量子ドットとしてAuを対象とし、ナノ粒子TiO_2電極への複合化吸着を行った。この系に対して、光吸収特性評価、光電流特性評価を行った。その結果、CdSe量子ドットの平均粒径は作製吸着時間とともに増大し、光電流はある吸着時間で極大を示した。さらに太陽電池デバイスを形成し、光電変換特性評価を行った。その結果、開放電圧と曲線因子は、CdSe量子ドット単独吸着の場合もAu/CdSe複合化吸着も大きな違いは見られなかった。しかし短絡電流はCdSe量子ドットの吸着時間が短時間の場合には、複合化吸着では単独吸着に比べて約30%程増大することが見出された。この結果を反映して、光電変換効率も同様の増大と変化を示した。また太陽電池デバイスにおける並列抵抗成分は、複合吸着の場合に減少することがわかった。これはCdSe量子ドットとAu量子ドットの直接接触による影響と考えられる。他の評価として、単独吸着の場合と複合化吸着の場合の超高速過渡応答特性の検討を行った。その結果、複合化吸着の場合は単独吸着の場合と比較して、緩和時間が長くなる傾向が見られた。
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