研究領域 | 光―分子強結合反応場の創成 |
研究課題/領域番号 |
21020030
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蔵脇 淳一 鹿児島大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (10170078)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2010年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 金ナノロッド / 表面プラズモン / 樹状分子デンドロン / コアシェル構造 / 蛍光プローブ法 / 表面光反 / ナノ結晶 / 光誘起電子移動 / 金ナノ粒子 / 表面プラズモン吸収 / デンドロン / ナノコンポジット / コア・シェル構造 / 吸収分光法 / FTIR分光法 |
研究概要 |
本研究では、金のナノ粒子・ナノロッド-色素複合系でのプラズモン誘起光化学反応を研究する目的で、新奇のジヒドロキシ脂肪酸由来の樹状分子デンドロンを開発合成し、金ナノ粒子や金ナノロッドを簡単に創製できることを見出した。樹状デンドロン分子は金ナノ粒子やナノロッドの分散・安定化剤として有効に作用することを明らかにし、その物理化学特性もこれまでに報告してきた。これまでに得られた極めて興味ある新知見を以下にまとめる。 ○本研究で用いた樹状分子デンドロンと金ナノ粒子との分子間相互作用をFT-IRやラマンなどの振動分光法により明らかにした。 ○本研究で新たに開発した表面修飾剤は、ミセルのような分子集合体を低濃度で形成することがピレン蛍光プローブ法により示された。疎水相互作用の有用性を今回見出すことができた。 ○金ナノ粒子上での分子間光化学反応が極めてスムースに進行することをピレンやCuフタロシアニンの蛍光消光実験からはじめて見出し、その電子移動機構を解明することができた。 ○アスペクト比の異なる金ナノロッドを他の方法と比べて極めて用に創製することに成功した。また、金以外の銀ナノ粒子をも合成できることを見出した。今回合成に成功した銀ナノ粒子のサイズや形状は、球状で10nm以下と均一な分布をしていることも明らかにできた。現在、銀ナノロッドの簡単合成にも着手している。 ○レーザーアブレーション法を用いて蛍光プローブ-金ナノロッド-デンドロン複合系を構築することに成功した。 新たな分子集合体系の反応場が構築できたものと期待され、プラズモン誘起電子移動に関する分光研究を行い、興味ある分光学的データを得ることに成功している。
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