研究領域 | 感染現象のマトリックス |
研究課題/領域番号 |
21022020
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高折 晃史 京都大学, 医学研究科, 教授 (20324626)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2010年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2009年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
キーワード | ウイルス / 核酸 / 感染症 / 免疫学 / 蛋白質 / 宿主因子 |
研究概要 |
APOBEC3Gは新規に同定された抗HIV-1宿主因子であり、一方HIV-1Vif蛋白は本分子をユビキチン-プロテアソーム系を用いて分解、中和することによりHIV-1複製を助けている。このAPOBEC3G/VifシステムによるHIV-1複製制御に関して、我々はこれまでに両分子の翻訳後修飾による機能調節に焦点をあてて研究を進めてきた。本年度は、さらにそれらの知見を進展させ、1)APOBEC3GのVifとの結合部位、およびその様式に関して:R24およびR122のアミノ酸がVifとの結合に重要な役割を果たしていることをコンピューターによる構造予測、及び変異体を用いた研究で明らかにした。本結果は、新たなVif/APOBEC3G結合様式を詳細に明らかにし、その分子間相互作用を制御する基礎情報となり得る。2)VifによるG2期停止機構の解析に関して、Vifがp53依存性に感染細胞の細胞周期をG2期に停止させること、さらにそれによりHIV-1の複製を正に制御していることを見出した。本結果は、Vifの新規機能の分子メカニズムとそのウイルス学的な意義を初めて明らかにしたものであり、その学術的な意義は大きい。 これらの研究成果は、Vif/APOBEC3Gシステムの制御を介する新規ウイルス複製制御法の開発に役立つと考えられ、学術的な意義のみならず、臨床的な意義も大きいと考えられる。
|