研究領域 | 膜超分子モーターの革新的ナノサイエンス |
研究課題/領域番号 |
21023002
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶 弘和 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70431525)
|
研究分担者 |
西澤 松彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20273592)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2010年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2009年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 導電性高分子 / イオンポンプ / 微小空間 / 電気化学 |
研究概要 |
導電性高分子を利用する有機イオンポンプの作製プロセスを改良した。電極アレイ基板とアガロースゲルのマイクロスタンプから成る電気化学リソグラフィー用のデバイスを作製した。アガロースゲルには臭化物イオンの溶液が染み込ませてあり、電極で生成される次亜臭素酸は、ゲル内を拡散し、スタンプ表面に輸送される。このデバイスを用いることで、スタンプと基板上のポリスチレンスルホン酸をドープしたpoly(3,4-ethylenedioxythiophene)(PEDOT : PSS)薄膜パターンとの位置合わせが容易になり、PEDOT : PSS薄膜への過酸化領域の形成精度が向上した。 イオンポンプ機構を付与したPEDOT : PSS薄膜パターンに微小溶液チャンバーを設置し、ナトリウムイオンおよびカルシウムイオンの輸送を検討した。ソースチャンバーにナトリウムイオンの溶液、ターゲットチャンバーに当該イオンの蛍光プローブを満たし、過酸化領域を挟んだPEDOT : PSS薄膜間にポンプ駆動電圧を印加すると、過酸化領域のアウトレット付近から蛍光強度が上昇していく様子が観察され、ナトリウムイオンのターゲットチャンバーへの輸送が確認された。カルシウムイオンを用いた検討においても、同様の結果が得られた。これらの検討結果を踏まえ、二つのソースチャンバーとターゲットチャンバーをそれぞれ過酸化領域で接続したマルチイオン輸送デバイスを作製した。各イオンポンプは独立して駆動可能であり、ターゲットチャンバー内にタンパク質や細胞を配置することで、ダイナミックに変化するイオン環境との相互作用評価が可能になると期待できる。
|