研究領域 | タンパク質分解による細胞・個体機能の制御 |
研究課題/領域番号 |
21025016
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
千葉 志信 京都大学, 総合生命科学部, 助教 (20523517)
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研究分担者 |
秋山 芳展 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10192460)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2010年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 膜蛋白質分解 / プロテアーゼ / 原核生物 / 分子生物学 / 分泌蛋白質 |
研究概要 |
1,RsePの解析:大腸菌表層ストレス応答を司る転写因子シグマEの活性化は、抗シグマ因子RseAの二段階切断(DegSが細胞外ドメインを、RsePが膜貫通領域を切断)が必要とされてきた。一方、我々の過去の遺伝学的解析から、シグマEの活性化機構としてDegSに依存しない経路があること、また、その経路に於いてはRsePの細胞外に存在するPDZドメインが重要な役割を担うことが示唆されていた。折しも他の研究グループから、RsePの2つのPDZ(PDZ-NとPDZ-C)のうちPDZ-CがRseAの一段階目の切断末端と相互作用し、そのことが二段階目の膜内切断に必要であるという新たなモデルが提唱された。この結果は我々の過去の研究結果と対立していたため、その点も踏まえてPDZドメインの詳細な解析を行った。その結果、他のグループが重要であるとしたPDZ-CおよびRseAの切断末端はin vivoに於いてはRseAの膜内切断には必須でないことが示された。また、架橋実験から、PDZ-Nと相互作用する何らかの因子が存在することが示唆された。この結果は、我々が提唱してきたPDZ-Nのリガンドを介したRsePの活性制御モデルを裏付けるものであり、また、リガンドの同定に向けた重要な足がかりとなることが期待される。以上の成果は、シグマE活性化におけるプロテオリシス・カスケードの制御機構とその意義をより総合的に、かつ正確に理解する一助となるものと思われる。 2.GlpGの解析:大腸菌GlpGプロテアーゼの切断モチーフの同定をシステマティックな変異解析により進行させている。これまでに得られている結果から、最近報告された基質認識の「コンセンサス」配列とは異なるパターンが浮かび上がりつつある。天然の基質同定のための手がかりとしても期待出来る。
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