研究領域 | タンパク質分解による細胞・個体機能の制御 |
研究課題/領域番号 |
21025017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
篠原 美紀 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (80335687)
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研究分担者 |
篠原 彰 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00252578)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2010年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 減数分裂期 / パキテン期 / シナプトネマ複合体 / ユビキチン化 |
研究概要 |
減数分裂期の大きな特徴のひとつは、染色体の構造が大きく変化し,また、ダイナミックな運動を伴うことである。中でもシナプトネマ複合体(synaptonemal complex;以下SC)は、減数分裂期特有の染色体構造であり,酵母からヒトまで広く保存された染色体構造である体細胞期に必須の役割を果たすSCFの減数分裂期における機能を知るために、減数分裂期特異的にSCFのサブユニット(Cdc53)の発現を抑制する株を作成して解析を行った。その結果、シナプトネマ複合体形成に欠損がみられ、特に軸構造の構成因子Rec8の局在に異常が見られた。Rec8は減数分裂期特異的なコヒーシンのサブユニットであり、その体細胞分裂期のカウンターパートはScclである。減数分裂期に入るとScclからRec8に置き換わるが、そのしくみはわかっていない。Rec8の局在が異常であったことから、Scclが減数分裂期染色体に残存している可能性について検討したがScclの局在は観察されなかった。この結果から、SCF変異株では姉妹染色体接着が完全ではない可能性が示唆された。 一方、SCFによるユビキチン化の多くはサイクリン依存的キナーゼ(CDK)に依存して起こることが知られている。そこで、CDK活性がシナプトネマ複合体形成に必要かどうか、ATPアナログ高感受性CDC28変異株、cdc28-aslを用いて解析を行った。その結果、CDKによるリン酸化はシナプトネマ複合体形成に必須であることが明らかとなった。これらの結果から、CDKによるリン酸化とそれに依存したSCFによるタンパク質のユビキチン化がシナプトネマ複合体形成の特に軸構造の形成過程に重要な機能を担っていると考えられる。
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