研究領域 | セルセンサーの分子連関とモーダルシフト |
研究課題/領域番号 |
21026002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
八尾 寛 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (00144353)
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研究分担者 |
高橋 哲郎 東邦大学, 薬学部, 教授 (90133769)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2010年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2009年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ロドプシン / チャネルロドプシン / イオンチャネル / モーダルシフト / クラミドモナス / 構造-機能連関 / パッチクランプ / 光受容体 / 緑藻類 / 活動スペクトル / オプトジェネティクス |
研究概要 |
【背景】生物はさまざまな方法で光を感知しており、古細菌型ロドプシンファミリータンパク質は光トランスデューサー分子の代表的なものである。7回膜貫通領域を有するオプシンタンパク質の7番目の膜貫通領域に、レチナールがシッフ塩基結合した共通の構造が、多くの生物に認められている。チャネルロドプシンは、光受容のオン・オフによってイオンチャネルのゲートを開閉するので、モーダルシフトの好例である。クラミドモナスにおいては、チャネルロドプシン1(ChR1)と2(ChR2)の2種類が報告されている。【目的】前年度までの研究から、クラミドモナスのロドプシンにおいて、イオン透過性の制御には、第2-3膜貫通領域に特異的に保存されているグルタミン酸の関与が示唆される。これを単一アミノ酸残基のレベルで同定することを目的とした。【方法】ChR2およびChRWR(ChR2の第1-5膜貫通領域をChR1構造に置き換えたキメラ)の第2-3膜貫通領域のリンカーに様々に点変異を導入した哺乳類細胞発現用プラスミドベクターを作製し、ヒト胎児腎臓細胞由来のHEK293細胞に発現させた。ホールセルパッチクランプ下に光電流を計測し、コンダクタンスを比較した。【結果および考察】第2-3膜貫通領域のリンカーに、イオン透過性を制御しているグルタミン酸残基の存在が示唆された。単一アミノ酸レベルにおいては、Glu97(ChR2)/Glu136(ChRWR)およびGlu101(ChR2)/Glu140(ChRWR)の関与が示唆された。この結果、チャネルロドプシンにおいては、第2-3膜貫通領域のリンカーに特異的に保存されているグルタミン酸が、チャネルのポア構造と機能に関与していることが示唆された。
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