研究領域 | セルセンサーの分子連関とモーダルシフト |
研究課題/領域番号 |
21026022
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 熊本保健科学大学 |
研究代表者 |
吉村 恵 (吉村 惠) 熊本保健科学大学, 大学院・保健科学研究科, 教授 (10140641)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2009年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 熱刺激受容体 / 感作 / 慢性炎症 / in vivoパッチクランプ記録 / 熱応答 / 温度感受性 / 可塑性 / 膠様質細胞 / TRPV1 / TRPA1 / 温度受容器 / 受容体の感作 / 炎症関連物質 / 脊髄後角 / 脊髄スライス標本 / 自発性EPSC |
研究概要 |
脊髄スライス標本を用いた研究から、熱受容体であるTRPV1はC線維の末梢のみならず中枢側にも発現しており、何らかの役割をはたしているものと考えられた。そこで、C線維の多く終末している膠様質細胞からin vivoパッチクランプ記録行い、末梢に加えた熱に応答するか否かを調べた。その結果、いずれの細胞も熱刺激には応答せず、中枢側に発現するTRPV1の意義は不明であった。そこで、慢性炎症モデルラット脊髄スライス標本を用いて同様に膠様質細胞から記録を行い、脊髄への直接熱刺激に対して如何なる温度感受性を示すかを正常ラットのそれと比較検討した。正常ラット脊髄スライスでは脊髄灌流Krebs液の温度を43oC以上にすると自発性EPSCの頻度の増大と緩徐な内向き電流が記録された。しかし、42oC以下の温度では何ら作用を示さなかった。次に慢性炎症ラット脊髄スライス標本から記録を行い、温度を変化させると、38oCから自発性EPSCの増大と緩徐な内向き電流が観察された。これらの結果は、慢性炎症モデルではTRPV1受容体が感作を起こし、より低い温度でも活性化されることが示唆された。
|