研究領域 | セルセンサーの分子連関とモーダルシフト |
研究課題/領域番号 |
21026029
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
井上 真澄 産業医科大学, 医学部, 教授 (40223276)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2010年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2009年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 副腎髄質細胞 / PC12細胞 / NGF / TASKチャネル / TrkA / endocytosis / 線維芽細胞 / GFP / Clathrin / Caveolin |
研究概要 |
副腎髄質(AM)細胞の内分泌機能にとって重要なチャネルであるTASK1チャネルは、NGF刺激により秒単位でclathrin依存性に細胞内に取り込まれる。NGFの受容体にはTrkAとP75NTRが存在する。NGFによるTASK1の取り込みは、TrkA抑制薬により完全に抑制されたことより、TrkAが関与することが考えられる。NGFがTrkAに結合すると、この複合体はmacropinocytosisにより取り込まれる。macropinocytosisの抑制薬であるamilorideは、NGFによるTrkAの取り込みを完全に抑制したが、TASK1の取り込みは全く抑制しなかった。NGFによるTrkAの取り込みはPI3Kの抑制薬により完全に抑制されたが、TASK1の取り込みの抑制はわずかであった。PLCの抑制薬およびERKの抑制薬は、NGFによるTASKの取り込みを抑制しなかった。これらの結果は、TrkAの活性化が異なる機序によりTrkA及びTASK1の取り込みを促進することを示唆する。TASK1-GFPを発現させたPC12細胞をNGFを産生することが知られている線維芽細胞のシート上で培養すると、GFP蛍光は細胞質に存在し、細胞膜には局在しなかった。このGFP蛍光の細胞質への移行はTrkA抑制薬により完全に抑制された。これらの結果は、AM細胞においてTASK1チャネルの膜発現は細胞がNGFにさらされないことが不可欠であることを示している。
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