研究領域 | 植物メリステムと器官の発生を支える情報統御系 |
研究課題/領域番号 |
21027014
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木下 俊則 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50271101)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2010年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2009年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 気孔孔辺細胞 / 青色光 / フォトトロピン / 細胞膜プロトンポンプ / 葉の横伸展 / フロリゲン |
研究概要 |
フォトトロピンに制御される葉の横伸展と気孔開口へのFTの関与 これまでの研究により、phot1 phot2二重変異体の葉の横伸展と気孔開度の復帰突然変異体であり、早咲きの表現型を示すscs 1-1変異体の原因遺伝子はELF3(EARLY FLOWERING 3)であること、さらに、この変異体では、花芽形成においてELF3の下流因子として機能することが知られているフロリゲンFTが孔辺細胞を含め植物体全体で顕著に高まっていることがわかり、FTが、葉の横伸展や気孔開口においても機能していることが示唆された。そこで、本研究では、FTを過剰発現(CaMV35S::FT)、表皮組織特異的(pCER6::FT)、または、主に孔辺細胞(pKAT2::FT)に発現させたphot1 phot2二重変異体の形質転換埴物を作製し、表現型の解析を行った。その結果、これらFT形質転換植物は、早咲きで、気孔が顕著に開口しており、気孔開口は細胞膜H^+-ATPaseの阻害剤により抑制された。さらに、孔辺細胞でのFTの発現を確認するためにpCER6::FT-GFPを作製した結果、孔辺細胞にFT-GFPが発現すると気孔が顕著に開口した。一方、FT機能欠損変異をもつft-1-GFPを発現させた場合は、気孔開口が誘導されなかった。また、葉の伸展では、表皮組織特異的にFTを発現させると葉は伸展するが(pCER6::FT)、主に孔辺細胞に発現させても葉は伸展しなかった(pKAT2::FT)。よって、表皮細胞でFTを発現させることが葉の横伸展に必要であることが明らかとなった。
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