研究領域 | 素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明 |
研究課題/領域番号 |
21105506
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐々木 潔 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 流動研究員 (80400696)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 素粒子(理論) / 原子核(理論) / 計算物理 / 理論核物理 / 素粒子論 |
研究概要 |
研究代表者は、強い相互作用の基本理論である量子色力学(QCD)を用いて、ハドロン間相互作用に対する理解を与える事に興味を持っている。これに向けて、本課題では、π、Kと呼ばれるハドロンの間の相互作用を取り扱った。πK系には、I=3/2,1/2の二種類の状態が存在し、これらは実験的にそれぞれ、斥力、引力を示す事が知られている。特に、πK(I=1/2)系に代表される引力系は、クォーク線が消失する過程を含んでおり、このため、格子QCDを用いた研究は技術的に難しい。本課題は、今後、この分野の試金石となる研究であると考えられる。ここでは、終状態のハドロンの内の片方を特定の時刻に固定する事で、この困難を解決し、πK系の両状態における散乱長の評価を行なった。当初の予定通り、平成21年度中に、m_pi=0.29-0.70GeVでの計算が完了したが、物理点近傍での情報を得るために、平成22年度前半に、m_pi=0.16 GeVでの計算も行なった。この領域において、通常のカイラル摂動論からのずれが見えており、格子間隔が有限である事の効果を取り入れたカイラル摂動論での解析が必要となった。この解析は、現在進行中であり、近日中に、最終的な結論を与える予定である。平成22年度後半において、有限の散乱運動量を伴う散乱位相の研究を行なった。当初、πK(I=1/2)系の散乱位相も評価する予定であったが、計算コスト軽減のために予定していたディラック演算子の固有値を用いる方法が有効でなかったため、平成23年度以降に持ち越しとした。しかし、πK(I=3/2),ππ(I=2),KK(I=1)系の計算は問題なく出来ており、これも近日中に論文として報告したいと考えている。
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