研究領域 | 素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明 |
研究課題/領域番号 |
21105511
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
関口 雄一郎 国立天文台, 研究員 (50531779)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2010年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ショートガンマ線バースト / 連星中性子星 / 重力波 / 数値相対論 |
研究概要 |
平成21年度の研究では連星中性子星の合体の数値相対論シミュレーションを行い以下の事項の研究を行った。 (1) ショートガンマ線バーストの中心動力源として、ブラックホールとそれを取り巻くディスクが考えられている。連星中性子星の合体によってブラックホールが形成される条件について、数種類の中性子星状態方程式モデルを採用して明らかにした。合体時の天体は回転しており、その遠心力によって、回転のない場合に比べて約30%ブラックホール形成の閾値となる質量が上昇することがわかった。これは過去の研究と無矛盾である。 (2) さらに、ブラックホールの周りにディスクが形成される条件について、連星中性子星の質量比を変えたシミュレーションを行うことにより明らかにした。ショートガンマ線バーストを起こしうる大質量のディスクが形成されるためには、1:0.8程度の質量比が必要であることが分かった。 以上の成果は論文にまとめ査読論文として出版されている。 (3) 重力波は物質と相互作用することなく情報を我々に運ぶため、連星中性子星の合体からの重力波の観測はショートガンマ線バーストの中心動力源についての情報も運びうる。連星中性子星の合体によって放出される重力波の計算を行い、ショートガンマ線バーストとの関連について調べた。 以上の成果は論文にまとめ査読段階にある。 (4) 連星中性子星の合体時には、重力エネルギーが解放され熱エネルギーが生じ、ニュートリノが大量に放出される。有限温度の効果やニュートリノの効果について調べるため、新しい数値相対論コードを開発した。 以上の成果は国際会議等で発表されている。
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