配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2010年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2009年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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研究概要 |
固液界面での電気二重層において,Au(111)面上の末端に解離基をもつチオール自己組織化単分子膜のように表面電荷密度0.74μCm^<-2>が大きくなる場合は,電解質溶液中に存在する酸化還元体の界面での酸化還元反応速度が,帯電していない表面(酸化還元反応はブロックされる)にくらべて5桁以上も増加する。この現象について我々は,末端解離基,電解質イオンを考慮したPrimitive Model(PM)を用いたモンテカルロ計算により電気2重層の構造,3次元電位分布を求めた。その3次元電位分布とButler-Volmer-Frumkinの理論を用いて酸化還元速度の電気二重層依存性を求め,実験結果と比較検討した。その結果,表面濃度が小さい解離基の回りの局所的な電気二重層の効果で5桁以上の酸化還元体の速度の増加が説明できることを示した。 本年は,支持電解質を構成するイオンが2:1あるいは1:2と非対称電解質の場合,電気二重層構造はどのよう構成するのかを,解析解としてGouy-Chapman-Stern理論を用いて定式化し,Poisson-Boltzman方程式を数値的に解くことによって求めた。また,上記のPMモデルによるモンテカルロシミュレーションを用いて,2:1,1:2,2:2電解質の電位逆転領域を求めた。
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