公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
肺癌組織159例のMicroarray解析の結果を用いて、mRNA発現プロファイル解析を行い、ゲノムインスタビリティー抑制に関与すると考えられる遺伝子(GILC:Genomic Instability in Lung Cancer)を抽出することによって、孤発癌において、遺伝的揺らぎがどのように実際の発がんに関与しているかという医学分野への応用と展開をめざした研究を行った。GILC1/POLD4遺伝子:肺がん患者において特異的発現低下を認めた。また、発現の低い患者においては有意に予後の低下が認められた。さらに、臨床検体において染色体のアーム欠損と有意に相関しており、GILC1/POLD4遺伝子発現が肺がんの発生と悪性化に関わりがあることを示した。GILC2/PSMD2遺伝子:肺がん患者において発現増加を認め、その原因が主に染色体上相当領域の増幅であることを示した。また、より詳細な機能を調べるためにGILC1/POLD4遺伝子ノックアウトマウス作成を目指し、この遺伝子を欠損させたキメラマウスの作成を行った。GILC2/PSMD2高発現細胞においては、実験的に細胞の生存をGILC2/PSMD2発現に依存していたことより、この遺伝子が新たな抗がん剤治療の分子標的となりうることを示した。以上、臨床検体と基礎研究からの双方向性のアプローチによって遺伝的揺らぎと孤発がんとの関係を明らかにした。
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