研究領域 | 揺らぎが機能を決める生命分子の科学 |
研究課題/領域番号 |
21107522
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2010年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2009年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 造血器腫瘍 / 癌 / 動物モデル / 細胞膜 |
研究概要 |
本研究の目的は、"細胞膜の揺らぎ"がヒトの正常造血及び造血器腫瘍へ及ぼす影響を解明し、その成果を造血障害や造血器腫瘍の治療に応用することである。特に、造血幹細胞と造血器腫瘍に焦点を絞り、"細胞膜の揺らぎ"が、これらの幹細胞や腫瘍細胞の機能に及ぼす影響をin vitro及びヒト化マウスとヒト造血器腫瘍モデルマウスを用いたin vivoの系を用いて解析する。そして、正常細胞には毒性がなく、腫瘍細胞の細胞膜を標的とした新たな「膜標的療法」の確立を目指す。 平成22年度は、Hybrid Liposome(HL)とその他の薬剤のcholangiocarcinomaへの有効性をin vitro培養系と免疫不全マウスを用いたin vivoの系を用いて解析し、論文として公表した。HLは、腫瘍細胞に比較的特異的にとりこまれて効果を発揮する事が示唆された。また、Primary effusion lymphoma(PEL)へのHIV-1プロテアーゼ阻害薬の効果を、in vitro培養系とPEL発症マウスモデルを用いたin vivoの系により解析した。その結果、プロテアーゼ阻害剤のうちRTVとLPVはNF-kappaB阻害効果を介して抗腫瘍効果を示すことが判明した。PELは薬剤耐性で有効な治療法がないため、新たな治療法としてのHIV-1プロテアーゼ阻害薬の可能性が示唆された。また、プロテアーゼ阻害剤は、抗NF-kappaB作用を有する事から、HIV-1感染に合併する様々な悪性リンパ腫発症予防に効果があることが期待される。更に、Cepharanthineに膜の安定化作用があることを見いだした。このように、細胞膜の揺らぎの制御による腫瘍細胞の制御という新たな標的療法の確立が期待できる。
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