研究領域 | 高次π空間の創発と機能開発 |
研究課題/領域番号 |
21108515
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30184659)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 金属配位子 / 第二配位圏 / π空間 / 小分子活性化 / 活性酸素錯体 / スルフィド錯体 / 銅錯体 / ニッケル錯体 |
研究概要 |
金属酵素活性中心においては、ヒスチジンのイミダゾール基やシステインのチオール基、および、アスパラギン酸やグルタミン酸のカルボキシル基などに保持された単核および多核金属中心上で様々な小分子の活性化(分子状酸素の還元的活性化、分子状酸素や窒素の多電子還元、窒素酸化物の還元、水の酸化など)が達成されており、それらの機構解明や応用を目指したモデル化学的研究が活発に展開されてきた。しかし、これまでの研究では金属中心(第一配位圏)の配位構造や酸化還元電位、およびスピン状態などに焦点をあてた研究が殆どであり、いわゆる第二配位圏の影響や役割に着目した研究は少なかった。一方、金属酵素活性中心の第二配位圏には芳香族系のアミノ酸側鎖が比較的多く存在し、疎水的な環境や特異なπ空間を形成している場合が多い。しかし、そのような第二配位圏内の環境が反応に及ぼす効果は殆ど見落とされてきた。そこで本申請研究では、このように金属酵素活性中心の第二配位圏内に存在する特異なπ空間の役割を解明し、応用することを目的として検討を行った。具体的には、金属配位場の近傍に様々な芳香族系置換基を導入した新しい配位子を設計・合成し、それを用いて調製した銅錯体やニッケル錯体の構造や物性(分光学的特性、酸化還元電位、磁気的性質など)、酸素の活性化について詳細に検討を行った。また、小分子結合の可逆性制御を可能にする分子認識場や、小分子の活性化と反応性・選択性の自在制御を可能にする反応場の創成のために必要な基礎的データの収集を行った。
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