研究領域 | 高次π空間の創発と機能開発 |
研究課題/領域番号 |
21108517
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
宇野 英満 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20168735)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ポルフィリノイド / 逆Diels-Alder反応 / ヘキサフィリン / BODIPY / フロリン / キレトロピー分解反応 / 芳香族性 / 光分解 / ルビリン |
研究概要 |
申請者は、逆Diels-Alder反応によりπ電子系を融合させる方法を開発し、さまざまな高共役π電子系化合物の合成に成功してきた。この方法を用いてベンゼン環を内部や環系に融合した拡張ポルフィリン類の合成や様々な新規π電子系の構築に挑戦した。いかに結果を記す。 1.前年までの研究でジヒドロビシクロ[2.2.2]オクタジエン(BCOD)渡環ヘキサフィリンを0.2%の収率で得ることに成功している。この収率向上のための条件検討を行ったが、良い条件を見つけるには至っていない。現在置換パターンを変えたもので合成の検討を行っている。 2.BCOD環連結ジピロールは、アセトキシメチルピロールと反応することにより、ビス(ジピロメタン)とすることができた。これをアルデヒドと反応させることにより二重NC反転フロリンの電子系をもつ化合物の合成に成功し、この化合物の熱挙動を検討したが、逆Diels-Alder反応は進行しなかった。分解の条件を変えるために、7-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン縮環ジピロールを合成したところ、室温でも容易に分解した。現在この骨格を有する二重NC反転フロリンの合成を行っている。 3.BCODで連結されたBODIPY色素を加熱すると、容易にπ電子系の融合したBisBODIPYを合成することに成功した。この新しい色素は、近赤外に強い吸収を持つが、可視領域にはほとんど吸収を持たないことが分かった。近赤外選択的フィルター用の色素として大変有望であることが分かった。 4.ポルフィセンやトリフィリンなどのポルフィリノイド色素の合成法を開発した。
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